九話:神父に会いました
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か転移されない。だからその子は無理なの。そもそも彼女は堕天使に関与している者。……私達、悪魔とは相容れない存在よ」
「そ、そんな……」
部長の言葉に打ちのめされて俯くイッセー……。
確かに部長の言う通りではあるよな……簡単な問題じゃない。
でも……納得出来ないよな…!
「…イッセーさん」
ふと気づくとアーシアさんがイッセーの背中を押していた。
「アーシア…?」
「私は大丈夫です……だから行ってください」
「何言ってるんだよ!?アーシア!!俺は―――」
「イッセーさん、大丈夫です…またきっと……会えます!!」
……アーシアさんは涙を流しながらもイッセーに笑いかけていた。
イッセーはその笑顔を苦しそうに見つめながら魔法陣の中に入る。
「……また、会えるよな?アーシア」
「はい……また、です。イッセーさん!」
そうして、俺は俺たちは光に包まれ、
そしてそのまま駒王学園の部室へと転送される…………
………て、あれ?
何で景色が変わらずに俺だけ取り残されてるんだ?
アーシアさんも何だか訳が分からずに俺を見つめてるし……。
まてよ……そう言えばさっき『この魔法陣は眷族しか転移されない』とか言ってたような気がする
………あれ?俺って眷属じゃないよな?
つまりだ―――俺、置いてけぼりにされたんだよな!?
まずいな……ギガントまずいぞ、俺。
何がまずいって空気が気まず過ぎる。
いっそこのまま残って戦った方がカッコが付く気がするな……
よし、そうと決まればすぐに戦闘準備―――
「あの……私の事を心配してくださるのは嬉しいですけど、私は大丈夫ですから、あなたも行ってください」
痛い!アーシアさんの優しさが物凄く痛い!!
やめてくれ!そんなに純粋な目で俺を見ないでくれ!
俺は意図せずして置いてけぼりにされただけなんだ!!
だから『きっと私の事を心配してくれたんですね』的な視線を送らないでくれ!?
「さあ、早く」
「う…うおおおおっ!!」
その言葉に背中を押され、俺は窓から飛び出し夜の闇の中へと駆け出して行った……。
恥ずかしさの余りに雄叫びを上げながらな!!
「………あの方は私を救えずに苦しんでくれたんですね。あんなに苦しそうな声を上げて……優しい人ですね、もし、また会えたらその時はお友達になりたいです」
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