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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
妖精亭-フェアリーズハウス- part4/ルイズ頑張る
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せに変なところ触らないで!
で、でも…一生私に仕えることを誓って土下座してワン!って吠えたら…許してあげなくも…ないわよ?』
『ワン!』
ルイズは口元を押さえて笑い出す。そうだ、自分には下々の街娘にはない高貴の出であるが故の魅力があるではないか。それを発揮することさえできれば、あんな馬鹿犬を夢中にさせてやることなんてわけないんだから!見てらっしゃい…ぐふふふふ…。
…ッと言った感じで妄想に浸りながら笑うルイズに、デルフは不気味にも思えていた。
(やれやれ、虚無や怪獣退治のことよか、恋の方に気を取られがちかよ…)
そんなふうに傍らにいるボロ剣(今は新品同様の名剣に生まれ変わってはいたが)が自分のことをそんなふうに見ていたことも気づくこともないまま、ルイズは最高にハイッ!な気分に浸りながら部屋を後にしたのだった。



一方でサイトは、熱を出したハルナの様子を見に来ていた。客に熱が映る可能性があるので、なるべく控えてほしいとジェシカが言っているが、それでも心配なのでこうして見舞いに来てしまう。
「ハルナの病状はどんな感じ?」
サイトが看病をしていたシエスタに尋ねる。
「しばらく安静にしていれば元の体調に戻ると思います」
「そっか…」
「ごめんね、平賀君。迷惑かけちゃって…シエスタさんも、せっかくご親戚に会いに来たのに私なんかを看病してくださって…」
ベッドに寝かされているハルナが、二人に謝ってきた。サイトやルイズに保護してもらっている身の自分も、主にサイトの役に立ちたくて、敢えてルイズの起こした資金不足状態に巻き込まれたこの状況を受け入れたというのに、そんな自分が病気で倒れるなんて本末転倒だ。
「謝ることなんてないって。ハルナは一緒にいるだけでも安心するんだし」
「そ、そうなの…?」
一緒にいるだけで…と言われ、ハルナの顔が染まってしまう。シエスタは想い人の口からそのような言葉が、自分じゃない別の女に吹っかけられたことに一瞬形相が険しくなる。
「シエスタ、ありがとな」
それに気づかず、サイトはハルナの看病を引き受けてくれたシエスタに礼を言った。
「え、ええ…サイトさんのお願いですから断れるはずもないですし…」
サイトに礼を言われてしまい、湧き上がった嫉妬の感情が無理やり手で地面に押さえつけられたような感覚を覚えた。こんなふうに言われてしまうと、喉にため込み過ぎるあまりすぐにでも叫びたい文句を飲み込んでしまう。サイトさんは酷い人だ。私をこれだけ夢中にさせておきながら…とシエスタはちょっと愛憎を混じらせた。同時に危機感を覚える。
ルイズが客の前に、まず手始めにサイトの心を手籠めにしようと考えていたことも露知らず、肝心のサイトはハルナの方に傾きがちになっている。キュルケ?いや…あの人は遊び感覚があるから除外だ。ライバルが
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