妖精亭-フェアリーズハウス- part4/ルイズ頑張る
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ァリエールのサイトさんを見る目…な〜んか怪しいなあって思ったってだけです」
それにしても今日は暑いですね、と付け加え、シエスタはわざと服の胸元をはだけさせ、ハンカチで汗を拭う。わざと色気を振りまき、どこか余裕をかましているような言い方にルイズはカチンとくる。メイドにまで馬鹿にされている。サイト・シュウ・ハルナに続き、シエスタにまで馬鹿にされている。これでは貴族の…私の権威が地に落ちる一方だ。
こっちは貴族だ。自分だってそのくらいは…と真似をして自分も胸元をはだけさせて汗を拭ったが…シエスタの二つの山と異なり自分にあるのは、関東平野のような景色。…負けずと対抗意識をむき出しにしたのが間違いだった。ルイズは悲しくなった。
「そうそう、サイトさんって大きい方がお好きだったんでしたっけ〜」
さらに調子着くシエスタは口を押えてぷっ、と笑った。ま、貴族とはいえ体も心も子供ですもんね…と小声でわざとらしく呟く。シエスタは貴族相手に物怖じしないサイトとの出会いで、大人しかった当初とは打って変わって豪胆さを身につけていた。
「うぎぎぎぎ……」
ルイズは今すぐにでもこの店もろとも目の前のメイドを木端微塵にしてやりたくなった。
「ねえサイトさん、どうせなら私のような大きい女の子の方が…」
とサイトに意見を求めたが、
「「っていない!!?」」
テレポートでもしたかのように、いつの間にかサイトは姿を消してしまっていた。ルイズもこれには驚いたが、次の瞬間二階からサイトの声が響いてきた。
「お、おいハルナ!?」
ハルナ、の名前を聞いてルイズとシエスタは一気にある激情に駆られた。まさか、自分たちが目を離している隙に、あの女がサイトを!?こうしてはいられない、二人は直ちに二階へ駆け上がった。いくらあの女がサイトと同郷だからって、一線を越えることまでは許容できない。ルイズもいかに地球からサイトを無理やり呼び出してしまったとはいえ、そのあたりまではさすがに許すことはできなかった。男女の付き合いってものには手順があるんだから!とは頭で思っていたが、実際やはりサイトを取られたくないという乙女の意地だった。
「くおおおおおおるあああああああ!!なにやっとんじゃワレえええええええええ!!!」
今の叫びはどちらに当てはめたらいいのかもわからないくらいドスの効いた怒鳴り声だった。
「び、びっくりした…脅かすなよ!!」
ルイズとシエスタが扉を開いた瞬間、部屋にいたサイトはびっくりして身震いする。
「はぁ、はぁ…サイトさん、今ハルナさんの名前を呼んでましたが…」
「そ、そうだ!二人とも、ハルナの様子がおかしいんだ。さっき様子を見に来たらいきなり倒れてきて…」
頭に血が上っていたためよく見えていなかったが、頭を冷やしてよく見ると、彼女はベッドに寝かされていた。顔色は悪く、苦し
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