妖精亭-フェアリーズハウス- part4/ルイズ頑張る
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フライやレビテーションの魔法を使わずに家の屋根から屋根へと飛び移り続けている。応援を呼びながら、彼女たちは影を追跡し続けていると、街の中に建っている一件の屋敷の門前にまでたどり着いた。少年の影は確かに屋敷の柵の向こうへ跳び、そのまま消えた。おそらくここに逃げたのだ。銃士隊員の一人が、門の傍らに立っている門番の一人に声をかけた。
「失礼しまう。ここに女性をさらった少年が策を飛び越えてここに入り込んだのを目撃しました。ここの屋敷の主殿に入ることを許可していただきたい」
「……」
しかし、門番はシカトをこいていた。
「聞こえないのですか!ここを通していただきたい!」
「…あのな、ここを貴様らみたいな平民を通すと思った?ここはこの区域の徴税官であるチュレンヌ様のお屋敷だ。下賤な平民は絶対通すなと仰せつかっている。さあ、わかったらとっとと帰れ!さもないと捕まえるぞ!」
門番は一方的に言い放ち、銃士隊隊員たちに槍を突きつけ、あっちにいけと妙に過敏に追い払おうとした。仕方ない…あまり騒ぐと屋敷の主もこちらを黙って見過ごさなくなる。彼女たちは一度ここは退くことにした。せめてアニエス隊長に報告しておこう。隊長がもしここにいたら、自分たち同様絶対にこの屋敷の主を見逃さないはずだから。
それは今から数日前、チュレンヌの起こした事件とほぼ日数が変わらない日のことだった。
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