マクロスF
0811話
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確かに以前よりも剣の鋭さは増していた。
ヒュドラのスラスターを使い、機体を僅かに傾ける。
すると次の瞬間にはニーズヘッグの僅か数mの位置を巨大な刀身が通り過ぎ、そんなこちらの動きを待っていたかのようにトリニティゲインが左手で持っていたシシオウブレードを横薙ぎに振るう。
さすがにシシオウブレードと言うべきだろう。空気すらも斬り裂くかのような鋭さを持た一撃だったが、右前方のヒュドラからビームサーベルを展開してシシオウブレードを防ぎ、トリニティゲインの動きが止まった瞬間に腹部拡散ビーム砲を放つ。
だが、さすがに特機の防御力と言うべきか。あるいはムラタの反応速度を褒めるべきか。シュルター・プラッテを瞬時に展開して機体の中心部で構え、ビームの殆どを防ぎきる。
勿論そんな咄嗟の事で全てのビームを防げる訳もないが、拡散されたビームが多少当たった程度では特機を相手にどうなるでもない。
そして、次の瞬間にはヒュドラのスラスターを使い後方へと下がる。ただし追撃させない為にエナジーウィングから刃状のエネルギーを広範囲に射出しながらだ。
その攻撃はトリニティゲインの追撃を防ぐだけでは無く、その背後からこちらの動きを牽制しようとして放たれたヒュッケバインMk-Uのフォトン・ライフルを撃ち落とすという意味も含まれていた。
特機ならまだしも、ヒュッケバインMk-Uではこちらに突っ込んでくる事も出来ず、一時的に動きを止めるのを見ながらこちらもまた近接用の武器を手に取る。
「アダマン・ハルパー、展開!」
その言葉と共に巨大な大鎌を手に持ち、ツイン・ドライブを使って数秒前とは逆に前方へと向かって突っ込んでいく。
振るわれる大鎌を五大剣で防ぐトリニティゲイン。確かに機体重量が10t程度のニーズヘッグが特機とまともに打ち合えば不利だと言えるだろう。だが、それはまともに打ち合えば、だ。
こちらのアダマン・ハルパーを弾き飛ばしてくれると言わんばかりに振るわれた五大剣の刃とアダマン・ハルパーの刃がぶつかった瞬間、一瞬だけ力を抜きそして次の瞬間には再び力を入れる。
もし相手が普通のパイロットであれば引っ掛からなかったその挙動。だがムラタが凄腕であったが故、一瞬の違和感に半ば反射的に後方へと下がる。
そこへ追撃を行わんと再びこちらも前に出て、振るわれるのは刃の嵐。
アダマン・ハルパーの刃に、ヒュドラ6基から伸びている合計18本のビームサーベル。更には隙を見てエナジーウィングすらも振るわれ、トリニティゲインの巨体を斬り裂かんとする。
通常の操縦技術ではまず不可能なその攻撃を可能にしているのは、当然と言えば当然だがT-LINKシステムによる機体制御だ。
俺の意志に従い念動力を感知して、2本の腕と6基のヒュドラと2つのエナジーウィング
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