第四十七話 復活
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ふはは……、流石は新世代型の試作品だな』
アクセル『なんだと…!!?』
アクセルの胸を嫌悪感が満たす。
“試作品”、“プロトタイプ”と呼ばれるのは例え事実でも不愉快であった。
そうとも知らずVAVAは語り続けた。
VAVA『未完成品とはいえ、仮にも新世代型…。シグマウィルスは効かないようだな』
ようやく気付く。
エックスとゼロがたった一撃で倒れたままである理由に。
アクセル『シグマウィルス…?お前、エックスとゼロに何をしたんだ!!』
VAVA『何、簡単なことだ。俺の兵装にシグマウィルスを仕込んでいたんだよ。あらゆるレプリロイドをイレギュラー化させる最強のウィルスプログラム…お前でも知っているだろう?』
シグマウィルス。
そのせいで、多くのレプリロイドが犠牲となった。
エックスとゼロは他のレプリロイドとは比較にならないほどの対ウィルス性能を持つが、新世代型ではないために、全くの無傷というわけにはいかない。
アクセルは新世代型に備わった能力で、ウィルスを無効果することが出来た。
VAVA『ウィルスにはレプリロイドの能力を飛躍的に高める力がある…尤も、破壊の方向にだがな。しかし、この俺には相応しい力だ。そう思わないかゼロ?』
足元が動くと、苦痛に顔を歪めたゼロが、口元だけ皮肉げに笑っていた。
ゼロ『またシグマについたのか…相変わらずシグマの犬だな。』
VAVA『どうやらお前は忘れているようだなゼロ。俺は誰にも従わないことを』
VAVAがゼロの頭部を粉砕せんほどに足に力を込めた。
ゼロ『ぐっ!!』
アクセル『ゼロ!!』
VAVA『こいつだけの心配でいいのか?』
キャノン砲からエネルギー弾を放ち、エックスにぶつける。
エックスが苦痛に呻く声が聞こえた。
アクセル『エックス!!…止めて!止めてよ!!』
VAVA『いじらしいな坊や』
VAVAはゼロから足を離して、興味深そうにアクセルに見入った。
それはいじらしさに感動したわけではなく、健気な少年をどうやっていたぶろうかという、残虐な嗜好によるものであった。
VAVA『こいつらが傷つくのが辛いか?自分の痛みには耐えられても、こいつらが死ぬのは耐えられないか?』
アクセルの顔が蒼白になる。
職務上、常日頃意識しなければならない“死”が間近に迫っていることを知る。
しかも、自分が憧れる2人に。
答えずともアクセルの表情がハッキリと答えを代弁していた。
VAVAのバイザーで隠された表情が笑ったように見えた。
VAVA『ならば、取引をしようじゃないか』
アクセル『取引…!?』
VAVA『お前が俺の命令を聞くと誓えば、エックスとゼロを助けてやってもいいぞ』
エッ
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