九校戦編〈上〉
九校戦発足式
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時間割は全学年共通のもので実験と実習と体育以外は、標準進行(標準的に定められた学習スケジュール)はあっても各生徒が自分のペースで個別に割り当てられた端末を使って学習を進める現代式の学校では、各時限の始業と終業はそれほど厳密に守られてない。代表チームに選ばれただけで、九校戦チーム発足式のためだけに全校生徒を集めるという事は学校側がイベントを重要視しているかを示している。
「一真さんも発足式に出るんでしょう?」
「うーん、それはどうだろうな?一番最後に紹介されると聞いている、何せ俺の場合は少し複雑だからな」
「何が複雑なんだ?」
「一真さんが選ばれたとしか聞いてませんから、私はエンジニア入りかと思ったのですが」
「まあそれについては、発足式の方で分かると思うよ。なあ蒼太?」
「はい。全ては発足式に分かると思われますが、発足式には零家の関係者が来ると聞いています」
零家と聞いても今一反応が薄かったので、俺は蒼い翼の社長は誰だ?と言ったら気付いたようだった。一年生だと俺しか選ばれていないという情報しか入っていないが、九校戦メンバーに入っているとしか聞いていないようだった。選手は一年生もいるが、エンジニアスタッフは俺だけであるからな。デバイス調整には経験が必要不可欠なので技術スタッフが上級生から選抜されるのが、当然の結果だが俺の技術力が異常だからなのである。無論、俺がデバイスのハードとソフト開発分野で第一線のプロとして活躍していると考えれば、たかが高校の大会でのエンジニア何か役不足とも言えるが上級生や同級生もこの事はもちろん知らない。ISにエヴォルトシステム開発や各ガンダムの武装開発や、対ドウター戦で使用している特殊伸縮警棒とガイアメモリで疑似聖剣とISのヘッドギア応用をした量子変換で様々な武装を取り出せる事と各ビットを操る事が出来るヘルメットを開発した俺である。
「一科の連中、か〜な〜り、口惜しがってるみたいよ」
つい先日、定期試験でプライドを盛大に粉々された一科生がこの大抜擢でますます苛立っているという情報は既に俺の元にも届いている。俺が出てきた瞬間に野次やら飛んでこないか心配だが、こういう対策として十師族の現当主の誰かが零達也が書いた手紙を読む事になっていると聞いている。まさか烈か?いや、ここ最近呼んだばかりだからさすがにないから残りは四葉家か七草家のどっちかだな。
「ま、選手は一科生しか選抜されないとは聞いているが果たしてどうかな〜?」
新人戦の代表選手は全員一科生なのだから、俺がもしエンジニアのスタッフ入りだとしても目くじらを立てる必要はない。これは選ばれた側の理屈で工学系志望の一科生にとっては慰めにもならない。嫉妬される側ではないが、嫉妬は理屈ではないからな。
「ま、大丈夫でしょ。今度
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