暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0809話
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大変になった?」
「まさか」

 からかうように告げられたレモンの言葉を、即座に否定するシェリル。
 嬉しいんだか、嬉しくないんだか。
 ……いや、嬉しいけどな。

「ともあれ、俺はこの辺で行かせて貰う。レモンとマリューはニヴルヘイムの件をよろしく頼む。シェリルはライブのリハーサルを頑張ってくれ」

 短くそれだけ告げ、デザート代わりにテーブルの上にいくつか置かれていた果物の中からバナナを1本手に取りリビングを後にする。
 背後から応援してくる声に軽く手を振りながら。

「さて、時間まではもう暫くあるが……向こうが本気で戦いを挑んでくる以上、こっちも相応に準備を整えないとな」

 呟き、エアカーに乗って少し離れた場所にある公園へと向かう。
 この程度の距離なら影のゲートを使っても良かったんだけどな。
 芝生に座り、ステータスを表示する。そこに表示されているPPは1405。
 SPに全振りしたにも関わらず、ここまで数値が伸びている辺りはバジュラの数があってこそだろう。
 このPPをどう割り振るか。スキルは……まず無いな。いつ魔法のようなユニークスキルの類を入手出来るか分からないし。
 そうなれば自然と数値を割り振るのは能力値になるのだが、特化か平均か。……ここは平均でいいだろ。
 時間もそんなに余裕がある訳では無いし、元々の能力値も高いので勘に従って選択する。
 バジュラ戦役中に全振りしたSP以外の能力を23ずつ上げて、残りの25は……取りあえず現状維持だな。
 こうしてあっさりと大量のPPを使用していると、不意に声を掛けられる。

「あれ? アクセル? どうしたんだよ、こんな場所で」

 声のした方に視線を向けると、そこにいたのはスティング、アウル、ステラの元エクステンデッド3人組と、シンの合計4人。
 アウルがバスケットボールを見ているのを見ると、恐らく公園にあるバスケットゴールを目当てにやって来たのだろう。

「ちょっと身体を慣らしにな」

 ちなみに、この3人とは既に俺がマクロス世界から戻ってきて何度か会っているし、それに付き合っているシンもまた同様だ。
 ……というか、この1年半の間にシンとステラの関係はそれなりに進んでいるらしい。
 スティングの言葉に肩を竦めてそう告げると、アウルがニヤリとした笑みを浮かべて口を開く。

「イザークが今日こそアクセルを倒すって家で騒いでたけど……そんなんで大丈夫なのか?」

 どうやら俺と戦う事は既に知っているのか。

「だからこうして身体をほぐしに来たんだよ」

 そう告げ、ストレッチを始めるのだった。
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