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lineage もうひとつの物語
冒険者
アリ穴へ
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宴会の翌日、アレンは吐き気と頭痛に苛まれながらアーニャの説教を受けていた。

「子供じゃないんだから倒れるまで呑むんじゃないの!」

「ごめん。だけど勧められたら断れないじゃないか・・・」

「何?言い訳?酔った勢いで膝枕してもらって鼻の下伸ばしてたあんたが?」

アーニャの鋭い目に射抜かれ冷や汗を流しながら早く終わらないかなーなどと考えていた。
しかしアレンの望みも叶うことなく小一時間程続いた説教を終え、動くこともままならずテントの陰で休んでいる。
宴会の最中に紹介されたグルガンディの残りのメンバーを眺めながら頭痛に眉を潜める。
二人ともエルフであり男性のテオドロス、女性のイオニアと名乗った。
テオとイオって呼んでほしいと言っていたな。
弓を背負い腰に片手剣を提げているのをみるとエレナと同じような戦闘スタイルなのだろう。
エルフである二人は当然の如く美男美女でありオアシスを背景に佇む姿は絵になるなと思いつつ自然とイオニアの太股に視線がいく。
そう、昨夜あの太股に介抱されたのだ。
至極の時間であったのは言うまでもない。
自然と頬が緩むのを抑えアーニャの冷たい視線に耐えながら頭痛と戦うのだった。


その夜、人数が倍になった一行は前衛にアレンとウォレス、その後ろにテオドロスとイオニア、アーニャとサミエル、最後尾にエレナとガンドという布陣で進むことが決まった。
殆どがウォレスとガンドの話し合いで決まり他のメンバーはそれを聞いただけなのだが。

「いいか、アリ穴は後方からの襲撃が他と比べ多い。そこでガンドとエレナさんに最後尾を任せる。戦闘している最中もガンドは参加せず後方の見張りを行う。エレナさんは基本的に弓をもってもらうことになるが後方からの襲撃には剣で対応してくれ。挟まれた場合はアーニャさんがイオと交代しアーニャさんは前を、イオは後方に集中するように。テオはアーニャさんの支援を、イオはサミエルの支援だ」

全員が頷いたのを確認しウォレスはさらに続ける。

「これは過剰といっていい布陣でもある。だが四階からは未開の地だ。新種のモンスターがいる可能性もあるし即席のパーティーということもあって最初に慣れておこうということだ。なに、心配するな。これだけのメンバーが揃っているんだ。滅多なことは起こらないだろうよ」

ここでも全員を見渡し確認をとる。

「そして戦利品だが戦闘が終わり次第イオとテオの二人で採取する。その間他のメンバーは周囲に注意してくれ。恐らく大量に祝福されたテレポートスクロールが手に入るはずだ。それらはこの箱に入れ後で分配とする。何か質問は?」

全員が納得したのを確認すると終わりを告げ各々就寝となった。
そのときイオニアがアレンの寝床に潜り込む事件が起きたがアレンだけがアーニャに責めら
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