15話:ネジキリサイクル 歪曲魔眼と人類最強
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分に近づかせない為に必死になっており、浅上は既にかなりの無茶をしているのだが。
「どうしてそんなに元気なんですか!」
「ああ? たりめーだろ! 元気が取り柄の哀川潤だぜ!」
ぐっ、と。浅上の視界が一瞬暗くなり思わず呻く。それが自身にかけられた制限だとは気付いていない。
その隙をついて哀川潤が逃げるのをやめて浅上に迫る。
「凶がれ!」
浅上は最後の力を振り絞り、直線方向に突っ込んでくる哀川潤に仕掛けた。
どちゃ、と音がして中身が散らばる。
それは、哀川潤が蹴り上げたデイパックが破壊された音だった。
哀川潤はついに零距離まで近づき、その拳を浅上の腹に叩き込んだ。
浅上の体は歪曲の魔眼の連発によって脆くなっていた店の壁を突き破り、外のアスファルトに叩きつけられる。
ちなみに、浅上藤乃は無痛症であり、痛みというものを全く感じない。これは幼い頃から既に発症していた。故に浅上には生きている実感というものが感じられないまま生きてきたのだが。
「い、たい……」
哀川潤が放った拳は、よりにもよって虫垂炎を発症していた腹に当たった。おまけに店の壁を背中で突き破り、そのまま背中から地面に叩き付けられた。
浅上藤乃は、生まれて初めて痛みを、生の実感を得た。
(もっと、痛みを…)
そう思いながら、浅上の意識は落ちた。
◆
「あ、やべ」
赤色の人類最強哀川潤は餃子のCQCが倒壊の危機にあるとようやく気づいた。
破壊されたデイパックの代わりにレジ袋を拝借し無事な支給品を詰め直していたが、ゴゴゴと嫌な音を立て続ける餃子屋を見てようやく嫌なものを感じ取った。
すぐさま近くの壁を蹴破り、外に出たがその行動が完全に倒壊の背中を押すこととなった。
浅上が目を覚ましかねない位の轟音が響く。
曰く、哀川潤が入った建物は問答無用で倒壊する。
【哀川潤@戯言シリーズ】
[状態]:疲労(小)
[装備]:
[道具]:一部が欠けた基本支給品、ランダム支給品三つ、浅上のデイパック
[思考・状況]
基本思考:殺し合いをぶっ壊す
1:いーたんと玖渚ちんの保護を最優先
2:依頼があれば受けてもいい
【浅上藤乃@空の境界】
[状態]:腹部に打撲、激しい痛み、気絶中
[装備]:
[道具]:
[思考・状況]
基本思考:無差別
1:脱出の手立てがあるなら乗ってもいいかもしれない
2:気絶中
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