第1話
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リーンでゲームが操作できるってだけで、凄い凄いって騒がれてたのだから。
キャリブレーションやらID、パスワードの作成をさっさと済ませると、俺が物凄く楽しみにしていた、『キャラクターメイキング』が始まった。
アバター??????つまり、ゲーム内での自分の分身となるキャラクターを作成する作業なのだが、俺が注目していたところは、自分でアバターの性別を選べるというところだ。つまり、現実が男でも「女」アバターを使うことができるし、その逆、現実が女でも「男」のアバターを使うことが可能なのだ。
俺は、迷わず「男」のアバターを選択した。
現実世界では女の子の演技をするのに相当疲れていたのだ。せめて仮想空間の中だけでも「男」として振る舞ったっていいだろ!ネナベ?そんな事知ったこっちゃない。俺の人格は今は男だ!文句あるか!?
そこから2、3時間はキャラクターメイキングに没頭していた。それだけ、アバターにはこだわりがあるのだ。
俺が作成したアバターは、前世の俺の姿とほぼ同じものだ。
??????小顔で、やや釣り上がった目。縮れた黒髪。やんちゃな男の子のようで、何処か可愛らしさを含んだ顔。
俺は、懐かしい顔を見て込み上げてきたものをぐっと抑えた。でも、こうして前世の自分の顔を客観的に見ると、結構整っている気がするんだけどなぁ。何で彼女いない歴が年齢と一緒だったんでしょうねぇ……。あれか、やっぱり男は顔じゃないってことなのかね……。
まあ、その件に関しては今は置いとくとして、俺は早くこのアバターを使いたくて仕方がないのだ。プレイヤーネームを、「Hayato」と入力し、(ハヤトとは、前世の俺の名前だ)目の前に表示されていた「OK」ボタンを押した。
その瞬間、俺の視界は暗闇に包まれる。やがて、目の前に虹色のリングが見え、気がついた時には、俺の足は地面に着いていた。
俺はゆっくりと目を開く。そこには、見慣れた家の天井とは違う、それこそ別世界が広がっていた。
「ここが、仮想世界なのか……?」
自分の髪に触れてみた。前世ではよく気にして触っていた、縮れ毛の感触だ。現実世界とはやはり少し異なるが、かなりリアルに再現されている。
自分の顔に触れた。目、鼻、耳、口……全てのパーツが俺の望み通りの形をしている。
自分の胸辺りに触れた。そこには当然、女の子の特徴である2つの膨らみはなく、代わりにガッチリとした胸板があった。
????????俺の体は今、完璧と言っていいほど、前世のものにそっくりになっていた。
「っっしゃああぁあ!!!」
この時をどれほど待ち望んでいたことか……。
俺は、周りに他のプレイヤーが居ることさえ忘
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