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劇場版・少年少女の戦極時代
サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!
分かり合えると信じるから
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のほうだった。

 鎧武はカチドキ旗を薙いで、コウガネの立つ地面を焦熱に焼いた。そこに浮き上がったコウガネを、カチドキ旗2本で切り裂いた。

『ぐおぉ……おのれぇぇぇぇぇ!!』

 コウガネの姿が黒いイナゴの群れに分解された。イナゴの群れは鎧武に、龍玄に、バロンに、マリカに取り付き、彼らを工場から攫って去ってしまった。

『シャムビシェ。おっかけよっ』

 シャムビシェは肯いた。

 月花はバックルにセットしたドラゴンフルーツの錠前を外し、ヒマワリの錠前を出して開錠した。

《 ヒマワリアームズ  Take off 》

 ヒマワリ色の機動翼が月花を鎧った。

「ジュグロンデョ……やっぱりキミは」

 シャムビシェに手を差し出す。二人は両肩を組み合うようにして、空へ舞い上がった。鎧武たちを連れ去ったイナゴの大群を追って。




 鎧武たちが落とされたのは、採掘場だった。

 黒いイナゴが水たまりの対岸で集まり、再びゴールデンアームズのコウガネの姿となった。加えて、コウガネは騎馬も同時に生成したらしかった。
 コウガネは武将のように馬を駆り、馬上から剣で戒斗たちに斬りつける。
 ゲネシスバロンやマリカのソニックアローさえスピードが及ばず、ただ金の一斬を浴びる有様だった。

 とにかく月花は、急いで鎧武のそばに降り立ち、シャムビシェを離した。

「コウタ」

 シャムビシェがカチドキ鎧武に歩み寄る。

「どうしてキミは諦めないの? 全部無駄になってしまうかもしれないのに」
『無駄なんかじゃない』

 鎧武は立ち上がり、まっすぐシャムビシェを見つめた。

『確かに人は傷つけ合うけど、それだけじゃない。きっと分かり合うことだってできる! 俺はそれを信じて戦う』

 鎧武は極の鍵を出し、カチドキロックシードの鍵穴に鍵を入れて回した。

《 ロック・オープン  極アームズ  大・大・大・大・大将軍 》

 全てのロックシードのアームズが鎧武を囲んで回り、鎧武に吸収された。鎧武の甲冑は銀に変わり、背中のマントが風に揺らめいた。

「キミは強いね。ボクなんかよりずっと」

 ラピスは銀の腕輪を掲げた。すると腕輪から青い光が流れ出し、光は馬の形を象った。

 鎧武は肯き、その馬に跨り、手綱を叩いて馬を走らせた。コウガネに向けて一直線に。
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