第四十六話 鬼
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、とてつもなく厚い紙一重だった。
呟いた途端、上空から凄まじい威圧感を感じた。
ルナ「…VAVA…!!?」
VAVA「久しぶりだな、小娘」
暗い黄緑のアーマーを纏い、キャノン砲を担いだ戦士。
彼は空に浮かびながら、倒れたルナを見下ろしている。
ルナ「妙なとこで会うな…てめえとは……アクセルをどうした…答えろ…」
叫ぼうとするが、身体を蝕む激痛がそれを許さない。
しかし、気力という名の力を持って、VAVAに立ち向かう。
VAVAはバイザーの下で笑みを浮かべながら彼女に言う。
VAVA「まあ、そう急ぐな…。直に会わせてやる。今、丁度目覚める頃だろう」
使命と本来の力を取り戻した漆黒の銃士が、もうすぐ覚醒する。
ルナはその事態を知る由もなく、眉を顰めながら詰問する。
ルナ「てめえの目的は……何なんだ……かつてお前を倒したエックス達への復讐か…?それとも戦いたいだけか…?もし、そうなら…血に飢えた殺戮者と変わらねえな…」
VAVA「殺戮者か…そうだな。血と硝煙を求め、現世という無限地獄をさ迷う鬼に違いないな。だが、それでいい。俺はそれでいい。それが“俺”なのだからな」
それだけ言うとVAVAは空へと消えた。
ルナ「待てよ!!アクセル…アクセルを返せよ!!」
力を振り絞って叫んだ時には既にVAVAはいなかった。
ルナは呆然と、空を仰ぐしかない。
地上から遥か遠い月。
シグマパレスの一室で、アクセルが鎖に繋がられたまま眠っていた。
苦悶の色はない。
静かに、安らかに眠っていた。
しかし、アクセルのボディは普段の漆黒ではなく、純白のボディとなっていた。
そのボディはとても美しく、凄烈な色を放っていた。
ゆっくりと瞳が開かれていく。
普段のエックスとルインに似た翡翠の色ではなく、まるで血を思わせるような紅に代わっていた。
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