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SWORD ART ONLINE ―穿つ浸食の双刀―
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??」
一日もつか分からなくなってきた。女性が服やアクセサリーを買う時程きつい事はないだろう。現実でもそれは体感した。妹に半ば強制的で。
「ちょっと試着してきますねーっ!」
――――まぁ、オウカの笑顔が見れるなら文句はないか。僕は、たぶん彼女の笑顔が好きだ。迷いも無理もない、純粋な笑顔。あんな笑顔が出来る人間なんてそうそういないだろう。
「ハーリン君っ」
そう言い試着室からひょこっと出てきたオウカは、一言で表すなら――――《天使》。淡いピンク色の花柄のワンピースに深紅のブレスレット。こちらも薄めのピンクのミュール。頭には光を浴びて輝くハイビスカス。現在の季節が夏なだけに、それが似合い過ぎている。
「えと??????その、どう??????ですか???????」
頬を赤らめてそう問うオウカには言葉も出ない。美し過ぎる。露出した白い肌は女性が誰もが羨む。何を見ても美しいのだ。
「あ?????に、似合ってるよ、凄い??????」
それ以外出なかった。僕は恥ずかしさのあまり手で顔を覆う。これ以上見ていたら可笑しくなりそうだったからだ。オウカは「えへへ」と呟くと元の装備に戻り、「購入する」と言って会計に向かう。僕は自身の買うものと一緒に買うと言って会計済ませる。
「オウカ、これ」
僕が差し出したのはピンク色の髪止め。似合うと思った、ただそれだけなのだがどうしてもプレゼントしたかった。
「わぁ??????!!ありがとう、ハリン君っ!!大切にするねっ!!」
オウカは即座にそれを装備する。やはりオウカに合っている。プレゼントして正解だったなと自己満足に浸る。まだまだ買い物は続きそうだ―――
* * * * *
「もうこんな時間かー、ちょっと残念です??????」
時刻は夕方の六時。集まったのが一時なので、たっぷり五時間も買い物に費やした事になる。ただ、無駄な時間ではなかったと思う。むしろ有意義に過ごせた。
いつもレベリングに捕らわれて買い物と言えば回復アイテム類、それも一人で。誰かと一緒に店を回ったりするのはSAOに来て初めての経験だったような気がする。
「今日はありがとう、オウカ。久し振りにこんなに笑った気がするし、楽しかったよ」
僕は笑う。屈託のない顔で。オウカもそれにつられて笑う。黄昏の光を浴びて輝くその笑顔は、まるで僕を見守ってくれる《女神》ようだった―――
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