第四十五話 異変
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ルナはライドチェイサーに跨がり、クレバスを飛び越える。
途中の大型メカニロイドを破壊し、最後の直線を潜り抜けた。
視界が開ける。
吹雪の向こうに凄まじいエネルギー反応を感知した。
ルナは壁にライドチェイサーをぶつけ、堅固な壁を破壊した。
真っ白な雪原が広がっていた。
ルナ「………」
無言で降り立つと、雪原から敵が飛び出した。
見せ付けるように巨体を晒した“永久凍土の番人”、アイスノー・イエティンガー。
ルナ「お前がアイスノー・イエティンガーか」
ルナがバレットを構える。
僅かに震えているのは寒さのせいだけではなかった。
ルナ「(かなりのプレッシャー…こいつはマジでやらねえとやばいかな…?)」
イエティンガー「然り。我々の、あの方の理想を邪魔しないでもらおう」
ルナ「シグマの野郎は何を企んでやがる?」
イエティンガー「我が主の理想を阻むのならば、例え女子供(おんなこども)でも…滅殺するのみ!!」
ルナは目つきを鋭くする。
これ程までに強烈な威圧感を感じたのは久しぶりだ。
レッドアラートとの戦い以来は小規模な戦闘と事務作業を繰り返していた彼女には少しイエティンガーの身体が通常より大きく見えた。
ルナ「悪いが、俺も負けるわけにはいかねえ、譲れねえもんがあるからな」
イエティンガーに向けてリフレクトレーザーが放たれた。
レーザーの煌めきが冷気に触れ、冴え冴えとした光を映した。
イエティンガーは宙に浮くと、矢のような氷塊を撃ち出した。
氷塊がルナに冷たい切っ先を向ける。
ばら撒かれる瞬間、ルナは軌道を読み切って全てかわした。
イエティンガー「かわしたか…流石は我々の元となったレプリロイド。だが、これはどうだ?」
イエティンガーが消えた……のではなく、潜り、雪原の中を走った。
舞い上がる粉雪がルナに迫る。
ダッシュでかわすと、イエティンガーの氷龍昇を背後に見る。
ルナ「(パワーはイグニス並だ…)」
巨体が繰り出すアッパーは胸がすくほどに壮観であった。
あれをまともに喰らえば命はないと感じられた。
細かい雪が空中に散る。
イエティンガー「(思っていたよりも素早い)」
ルナ「トランスオン!!メルトクリーパー!!」
コケコッカーに変身し、前方に火炎を繰り出す。
あまりの高熱に雪が蒸発する。
イエティンガーは冷気を吐き出し、火炎を掻き消すと戦略を変え、今度は氷を纏い、突進してきた。
ルナ「なっ!!?」
左、右。
一撃目はかわせたが、すれ違いざまに掠った冷気が、ルナの足を凍りつかせ、彼女の自由を奪う。
そして突進を受けたルナが弓なりになる。
イエティンガー「もう一撃…」
ルナ「くそ…ったれ…!!」
バレ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ