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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第2部 風のアルビオン
第5章 出港までの休日
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ないのだ。




酒場の椅子に座りながら、ウルキオラは『鬼道全集』を読んでいた。

イーヴァルディーのルーンのおかげもあり、すでに90番台も問題なく使えるのだが、他に読む本もないので、仕方なくよんでいる。

そんなふうにしていると、デルフリンガーはボソッと呟いた。

「なあ、相棒」

「なんだ?」

ウルキオラは本から目線を変えずに、答えた。

「相棒はいったいなんなんだい?」

「どういう意味だ」

デルフリンガーの問いの意味がわからず、聞き返した。

「相棒は人間じゃねーんだろ?」

「ああ」

「やっぱり亜人なのかい?」

ウルキオラはデルフリンガーに視線を移した。

「虚だ」

デルフリンガーは聞きなれない言葉にカチャカチャと疑念を表した。

「その虚ってのは、いったいなんなんだ?」

「……虚は、死した人間の……」

ウルキオラがデルフリンガーに自らの種族の説明をしようとしたが、後ろからの衝撃で口を閉じた。

「こんなところでなにしてるの?本を読むのがお好きなの?もう、探したのよ。あたし」

衝撃の正体はキュルケであった。

キュルケは、後ろからウルキオラを抱きしめている。

「離れろ」

ウルキオラは怠そうに答えた。

「なんで?いいじゃない。ところでなにを見てるの?」

キュルケはウルキオラの持っている本を覗き込んだ。

「なに…これ?読めないんだけど…」

ウルキオラはページをめくりながら答えた。

「俺の世界の文字だ」

「あなたの世界?」

キュルケは首を横に傾けながら言った。

「そうだ」

「へー、あなたの世界ではこんな字を使っているのね…」

キュルケは興味津々だった。

「早く寝ろ。起きられなくなるぞ」

「もう!冷たいのね…わかったわ。今日はもう寝るわ」

キュルケはウルキオラから体を引き離し、部屋に戻っていった。




翌日、ウルキオラは酒場で紅茶を飲んでいた。

すると、上からワルドが降りてきた。

「おはよう。ウルキオラ君」

「どうした?随分早い起床だな?」

ウルキオラがそう言うと、ワルドはにっこりと笑った。

「君は伝説の使い魔『イーヴァルディー』なんだろう?」

「…そうらしいな」

ウルキオラは怪訝な顔でワルドを見ている。

ワルドは、なぜか誤魔化すように、首を傾げて言った。

「……その、あれだ。フーケの一件で、僕は君に興味を抱いたのだ。先ほどグリフォンの上で、ルイズに聞いたが、君は異世界からやってきたそうじゃないか。おまけに伝説の使い魔『イーヴァルディー』だそうだね」

「ああ」

誰が『イーヴァルディー
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