暁 〜小説投稿サイト〜
ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第2部 風のアルビオン
第5章 出港までの休日
[3/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に曲げて言った。

「大丈夫だよ。きっとうまくいく。なにせ、僕がついているんだから」

「そうね。あなたがいれば、きっと大丈夫よね。あなたは昔から、とても頼もしかったもの。で、大事な話って?」

ワルドは遠くを見る目になって言った。

「覚えているかい?あの日の約束……、ほら、君のお屋敷の中庭で……」

「あの、池に浮かんだ小舟?」

ワルドは頷いた。

「君は、いつもご両親に怒られた後、あそこでいじけていたな。まるで、捨てられた子猫みたいに、うずくまって……」

「ほんとに、もう、変な事ばっかり覚えているのね」

「そりゃ覚えているさ」

ワルドは楽しそうに言った。

「君はいっつもお姉さんと魔法の才能を比べられて、デキが悪いなんて言われていた」

ルイズは恥ずかしそうに俯いた。

「でも、僕はそれはずっと間違いだと思ってた。確かに、君は不器用で失敗ばかりしていたけど……」

「意地悪ね」

ルイズは頬を膨らませた。

「違うんだルイズ。君は失敗ばかりしていたけれど、誰にもないオーラを放っていた。魅力とも言っていい。それは、君が他人にはない特別な力を持っているからさ。僕だって並みのメイジじゃない。だからそれがわかる」

「まさか」

「まさかじゃない。例えば、そう、君の使い魔……」

ルイズの?が赤く染まった。

「ウルキオラのこと?」

「そうだ。彼の左手に浮かび上がったルーン……。あれは、ただのルーンじゃない。伝説の使い魔の印さ」

「伝説の使い魔の印?」

「そうさ。あれは『イーヴァルディー』の印だ。始祖ブリミルが用いたという。伝説の使い魔さ」

ワルドの目が光った。

「イーヴァルディー?」

ルイズは怪訝そうに尋ねた。

「誰もが持てる使い魔じゃない。君はそれだけの力を持ったメイジなんだよ」

「信じられないわ」

ルイズは首を振った。ワルドは冗談を言っているのだと思った。

確かにウルキオラはやたらすばしっこく、馬鹿みたいに強いけど、伝説の使い魔だなんて信じられない。もし、そうなのだとしても、何かの間違いだろうと思った。

自分はゼロのルイズだ。

落ちこぼれ。

どう考えたって、ワルドが言うような力が自分にあるなんて思えない。

「君は偉大なメイジになるだろう。そう、始祖ブリミルのように、歴史に名を残すような、素晴らしいメイジになるに違いない。僕はそう予感している」

ワルドは熱っぽい口調で、ルイズを見つめた。

「この任務が終わったら、僕と結婚しよう。ルイズ」

「え……」

いきなりのプロポーズに、ルイズははっとした顔になった。

「僕は魔法衛士隊の隊長で終わるつもりはない。いずれは、
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ