第九話 新しい仲間
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ば比較的単純ですし。それに比べて人間に搭載した絶域、攻魔両士は至極複雑。搭載出来たとしても長期間の訓練が必要となります。それこそ幼少期から訓練して完全体、それの戦力は桁違いです」
実崎も同調する。
「それは事実だが、あまり自分の力を過信するのはよくない。戦争が長引けば敵も絶域、攻魔両士を投入してくることも考えられる」
山本が釘を刺した。
「まあ皆さん、一時間後の作戦の事だけ考えましょう。米露太平洋艦隊の総戦力は空母52隻、攻撃ミサイル巡洋艦98隻、護衛イージス艦123隻、フリゲート艦無数、軍事輸送艦艇約400隻という規格外の数です。おそらく絶域攻魔が伴うでしょう。対する我々は空母4隻、攻撃ミサイル巡洋艦12隻、護衛イージス艦24隻といったところです。数は極めて少数ですがいずれも我が国の科学技術が詰まった生粋の艦艇です。米露と戦力的に比較すればそう大差は無いと思います。しかし数で攻める物量作戦を敢行されたら我が艦隊も相当な被害を被る事になりかねない」
「今回の海戦には特別精鋭飛空攻魔隊が不可欠ってわけね」
香織は得意げだ。
「その通りです。我々は少数精鋭の単独で敵艦隊に突っ込みます。まず敵艦艇の絶域を粗方破壊。その直後に味方の巡航ミサイルが飛来し打撃を与えます。その後に…進上等攻魔曹何かあるならどうぞ」
そう言われると進は立ち上がる。
「申し訳ありません。一つ質問があります。我々がわざわざ絶域を破壊しなくても攻魔ミサイルは敵の絶域を突破出来るのではないでしょうか?」
皆も進と同じ事を思っている様子だ。
「そのことなんですが…防空戦の時敵ミサイルの攻魔完全体ではありませんでした。しかし我が国とは全く異質の長所があったと思います。それは敵の攻魔は対絶域に特化したものだったのです」
「それはつまり…我が国は敵が絶域、攻魔の行使を想定していなかった為、敵艦艇の絶域の突破は困難を極めると?」
「はい、力押しで突破は出来るでしょう。しかし突破に攻魔力を相当量消費する為、攻魔の破壊力はかなり弱まってしまいます。我々の兵器のほとんどはもはや火薬を使わず攻魔に頼っています。今回使用される攻魔ミサイルは超高熱エネルギーで目標艦艇を蒸発される類いです。破壊力は通常兵器以下になるでしょう。現在、効率良く絶域を突破し敵に打撃を与える事が可能な『対絶域攻魔ミサイル』の開発が急ピッチに進められています。しかしそれが戦線に投入されるまでは我々の任務が不可欠です」
『成る程』
一同は間桐の説明に頷く。
「理解いただけなら幸いです。ここからが本題です。攻撃目標の敵艦隊は日本本土に向い北上中ですが現在はソロモン諸島沖に存在します」
「えー!?ソロモン諸島!?ここから1000km以上軽くあるじゃないの」
間桐の説明に香織が目を丸くして口を挟む。
しか
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