マクロスF
0807話
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俺が姿を現した時と比べても明らかに騒がしさを増す。
それだけシェリルがシャドウミラーに所属するというのが衝撃だったのだろう。
「知っての通り、シェリル・ノームは元々ギャラクシー船団の所属だった。だが、バジュラ戦役で明らかになったように、ギャラクシー船団は様々な罪により現在新統合政府や新統合軍により指名手配されて追われている。そんなギャラクシー船団にシェリルを所属させる訳にはいかないし、そもそもシェリルもまたギャラクシー船団から利用されていた存在だ。それ故にこれからの活動をしていく上で、シェリルが選んだのがシャドウミラーだった訳だ。……では、質問のある者は挙手を。指名されたら自分の会社名と名前を名乗って質問してくれ」
そう告げた瞬間、会場中にいた記者の全員が手を上げる。
さすがに銀河の妖精の件だけあって皆熱心だな。
元々トップアーティストだったのに加えて、バジュラ戦役で見せた歌の能力があるのを考えれば不思議じゃないか。
まず最初はと、最前列にいる40代くらいの中年の男を指名すると、その男は立ち上がって口を開く。
「GNN所属のクリムタです。シャドウミラーと言えば多数の平行世界との繋がりがある国だと言う話ですが、それらを踏まえるとシェリルさんはもしかして他の世界でのライブをやったりもするのでしょうか?」
「ええ、勿論よ。あたしがあたしである限り、それは変わらない。他の世界であろうと無かろうと、あたしは歌い続けるだけよ」
「では、そのライブ映像の配信といったものは考えておられますか?」
チラリとこちらを見てきたシェリルに代わり、俺が答える。
「映像の配信に考えては検討中だが、恐らく可能だろう。だが、俺達が国交を持っている世界には宇宙に出ていないような国もある。それを考えれば、そちらの世界の映像を配信するようになると思う。少なくてもこのマクロス世界のように高解像度の映像ではないというのを理解して欲しい」
その言葉に難しい顔をしながらも頷き、クリムタと名乗った男は座る。
次に指名されたのは20代程の眼鏡を掛けた女の記者。
「TNNのキャリィです。シェリルさんが一時期病気だという話が流れていましたが、今回の移籍に関してはそれも関係しているのでしょうか?」
「関係無い、とは言い切れないわね。ただ、今のあたしは全くの健康体よ」
「付け加えるのなら、その病気に関してもギャラクシー船団……中でも、裏でバジュラ戦役の糸を引いていたグレイス・オコナーが意図的に感染させたものだったと判明している」
意図的に感染、という言葉が出たところで記者達のざわめきが強くなる。
そんな中でも、ごく僅かな者のみが騒いでいないところをみると、そいつらはシェリルのV型感染症について知っていたのだろう。
それ以降も
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