神風と流星
Chapter1:始まりの風
Data.8 始まりの風
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。名前の通り、八つの投擲武器が十字架状に敵に飛来する技だ。
そしてこの技は連続技ではなく同時攻撃技。連続技なら一つづつ対処していけばいいが、同時攻撃ならすべて同じタイミングで対処しなければならない。しかもドラゴンJはサイズがデカいため、八本のナイフは全部直撃コースで飛んでいる。
案の定、ドラゴンJはいくつかのナイフは弾けたが残りはモロに喰らった。
それでも皮膚の硬度的に大体は大したダメージを与えられないが、一本だけ運よく片方の翼の根元を貫いた。
片翼をもがれたドラゴンJはきりもみ回転しながら落下していく。そしてそのタイミングに会わせて、音速で飛び上がるシズク。
「やあっ!」
片手剣スキル突進技《ソニック・リープ》は敵の柔らかな腹を切り裂き、鮮血をほとばしらせた。
地面に落下した後、ドラゴンJはしばらく翼と腹のダメージにもがいていたが、その間も俺の投擲攻撃とシズクの高速剣技を受け続けていた。
だが一本目のHPバーを何とか削りきったところで再び体勢を立て直し、空にへと飛びあがる。
そして大きく口を開けて、ブレスの予備動作を取り始める。
「マズイっ!」
俺が投剣で暴発させる間もなく、龍の口から火属性である赤と闇属性である黒の混ざったブレスを吐き出す。
幸いぎりぎりのところで避けられたので直撃は避けられたが、それでも範囲ダメージで結構な量のHPを持っていかれた。流石フロアボス級のブレス、威力が桁違いだ。
しかも闇属性ブレスの付加効果である弱体化で、一時的にとはいえステータスも大幅ダウン。いわゆる絶体絶命の危機ってやつだ。
けれど、ここで諦めるわけにもいかない。まだ、終われない。
シズクは俺よりダメージと弱体化が少なかったのか、先に動き始めている。
あいつが動いているなら、俺が止まる訳にはいかないのだ。
「ふっ!」
ナイフの数的にもう一度《クロイツ・アハト》を使うのは自重しなければならないので、俺はナイフを三本だけ取出し、一本づつ《シングル・シュート》で投擲した。
――――三本のナイフが、ちょうどぴったり一直線上に並ぶように。
一本目。右目を狙った一撃は右前脚によって防がれる。次に一本目とあまり間隔を置かずに二本目。今度はぎりぎりのところで左前脚に防がれる。そして最後の三本目。右前脚も左前脚も使い、翼は飛ぶために展開中。後ろの二本の脚では届かないし、尻尾で防ごうとすれば視界が塞がれる上にバランスを崩して墜落する。そんな、絶対に防げない三撃目が右目を突き刺す。
「ぎゃおおおおおおおおおおおおああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
ドラゴンJは絶叫し
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