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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第十八話 ~彼女の選択 U ~
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たという。
そのテストを交い潜ってきたAクラスの代表が見るのは、なんと学校でもっとも有名な吉井明久という人選。
私だったら妃宮さん一人で自分たちに勝てるのかと、憤慨することだろう。
「だから、なのかな。」
小さく呟きながら、ちょっとした予想にわずかな賭を自分に課しながら、私は勝負が始まるのを待っていた。

そして、何故か教室の電灯の放つ光がゆっくりと弱くなり、さっきまで開けられていたカーテンもゆっくりと閉じられる。
部屋の明かりがゆっくりと全体的にフェードアウトしてゆき、ついにAクラス全体が暗やみに包まれる。

何かの演出なのかと思っていると、突然千早さんにスポットライトが当てられる。

その演出に沸き上がるFクラス観客席
当てられた光に彼女の白銀の髪が煌めく
ある者は思わず息を飲み、またある者はため息を吐く

「綺麗…」
思わず呟いてしまって慌てて口を噤む。
カメラを既に起動させているのだから、絶対に今の声も録音されているだろう。

学年の区切り目から編入してきた北欧を彷彿とさせる整いすぎた容姿。
学年主席の霧島翔子を上回るかもしれない知能。
戦力差五倍のBC連合を破るための作戦を献策し、おまけにBの頭でっかちな代表の封じ込めに成功した策士。
そして、いつもその顔に浮かべている淑女な笑み。

圧倒的な存在感を前にAクラスからの代表二人は、妃宮さんを露骨に警戒する。
「これより第四試合を開始します、両者準備をしなさい。」
高橋先生の掛け声に、スカートの先を少し持ち上げ優雅に一礼する。
「「っく、召喚(サモン)!!」」
「参ります、召喚(サモン)
『世界史 Aクラス 時任 正浩&花岡 麗  251点  275点』
さすがAクラスの選抜メンバーと言ったところだろうと思う。
問題が資料代わりに私と浅井君はもらっているのだけれども、200点も取れたら万万歳なテストだと思う。
私も歴史は取れる方だから、何とか200点台に食いつく事は出来るだろうけれども後半代に入るのはきついだろう、それこそ時間をかければ別の話だけれども。
『世界 Fクラス 妃宮千早 403点』
その点数に会場がざわめき立つ。
彼女のことだから500点はあるだろうと見積もっていた人たちがあげる拍子抜けた声。
そしてタッグ戦なのにペアの姿が見えていないという事に不審がるものも何人かはいた。
けれども、フィールド上の代表二人には千早さんしか眼中にはないらしい。
「同時に切り込むよ!」
「勿論さ!」
長刀二人組が千早さんに突っ込む。
「『烈火』」
腕輪の効果が発動されたようだけれど、彼女の場合はあまりエフェクト面ではほとんど特徴がない。
強いて言えば、召喚獣の装備している機関銃がショットガンに変わる事ぐらいらしいのだけれど
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