聖夜に捧ぐ『フローエ・ヴァイ・ナハテン』〜クロスクエスト〜
第一幕
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と言われて散々いじられてきた。
そしてこんなふうに見知らぬ人間に名前を問われると、どうにも悪い記憶しか思い浮かばない。
「ふふっ、一応悪者であるつもりはないよ。そうだな――――脚本家、と言った所か。初めまして、僕の名前は《天宮陰斗》。君の願いを叶えに来た」
「願いを……? もしかして、貯金を殖やしてくれたりするのか?」
しかし《天宮》は首をふる。
「ちがうよ。そんな単純な結果では面白味に欠ける。キミが愛する人にささげたいプレゼント……それを、君の手で勝ち取るチャンスを与えに来た。僕は脚本家であると同時に『《神》の使い』でもあり、《セント・ニコラウス》でもある。さぁ、どうする?乗る?それとも反る?」
――――これは、チャンスなのか?
今、理央は怪しい男との契約に乗るか、それとも詩乃に悲しい思いをさせるかの二択に迫られている。
「乗る」
コンマ二秒で決めた。
この男、相当な嫁馬鹿である。自分の危険なんかよりも、嫁の笑顔の方が二億倍大事を心情とするタイプの人間である。
「承った」
にこり、と《天宮》は笑った。
そして、世界が歪んでいく。
ぐるり、ぐるり。
「って、なんでSAO時代の服装!?」
気が付くと、理央はあの《リオン》の姿になって、どことも知れない草原に立っていた。
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