第二章
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「無駄遣いしたらきりがないから」
「おいおい、それは子供達に言う言葉だろう」
「お父さんも同じよ」
「わしもか」
「男の人も目を離すとすぐに無駄遣いするから」
「そうなのか?」
「そうよ、だからいいわね」
それでくれぐれもというのです。
「無駄遣いはしないでね」
「わかったよ、それじゃあね」
「煙草だけ買ったらね」
「すぐに帰って来てだな」
「それでまた煙草ふかしてね」
「じゃあ行って来るな」
「それじゃあね」
フロプシーさんはお料理を作りながらご主人を送り出しました、そうしてそのうえでなのでした。
バウンサーさんはお家を出てでした、お金をチョッキのポケットの中に入れてパイプを持ったままお外に出ました、そのまま市場の方に歩いていきました。
その途中で、です。バウンサーさんはピーター=ラビットのお父さん兎に会いました。お父さん兎はバウンサーさんに会うとすぐにこう挨拶してきました。
「こんにちは、バウンサーさん」
「ああ、ピーターさん」
バウンサーさんはお父さん兎の名前を言いました、実はお父さん兎の名前は息子のピーター=ラビットと同じなのです。
「こんにちは」
「今日はどちらに」
「これから市場に行くのですよ」
バウンサーさんはピーターさんにこのことをお話しました。
「煙草を買いに」
「ああ、それでなのですか」
「そうです、丁渡切らしていまして」
「相変わらず煙草がお好きなのですね」
「これがありませんと」
煙草が、です。
「わしはどうにも落ち着かなくて」
「奥さんは買いに行ってくれなかったのですか」
「ははは、晩御飯を作っているとかで」
「ああ、それで」
「そうです、自分で買いに行くことになって」
ピーターさんにこの辺りの事情もお話するのでした。
「こうして」
「私と同じですね」
「といいますと」
「はい、私も女房に買いものを頼まれまして」
「おやおや、そうなのですか」
「丁渡晩御飯を作っていて手を離せないとかで」
ピーターさんの方もなのでした。
「それで」
「この時間はそうですね」
「女の人はどうしてもですね」
「料理をするので」
だからなのでした。
「何か欲しければ買いに行けと」
「そしてちょっと油断していると」
ピーターさんが言うには。
「何か切らしているからと言われて」
「買いものに行かされて」
「そうそう、男はそうなりますね」
「結婚すると」
「うちの女房は昔はそうじゃなかったんですよ」
パイプを右手に持って道を歩きつつです、バウンサーさんはやれやれといった面もちでピーターさんにお話しました。
「可愛くてね」
「自分からどんどん動いてくれて」
ピーターさんも言います。
「そうしてですよね」
「そうそう
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