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刻命館VS帝國華撃団 帝都妖異譚
第二部
第一章
脱出 その顛末
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た、もう歌劇団には・・・・」
その瞬間、カンナがマリアの頬をひっぱたいた。
「おい、マリア、バカ言ってんじゃねえ、勝手に足抜けなんてこのアタイが許さねえからな、そういうことは紅蘭に謝ってヤツらを完全にぶっ潰してから言え!!」
カンナの剣幕に部屋は静まり返るが、黙って思考を続けていたレニが発言を求める
「いいかな?」かえでがこれを許可する、そもそも年少者であるレニをあえてこのような刺激の強すぎる場に入れたのは、その博識に期待してのことなのだ。
「ええ、お願い」「わかった、まず救出すべき人たちの命だが、これは恐らく生きていると思われる」
「楽観的過ぎねえか、館の跡には何も無かったんだぞ」マリアの右手首を掴みながらカンナが疑問を口にする。「いや『跡に全く何も無い』というのが生存の要素となる んだ、実は魔力・呪術の類で『人間を跡形もなく消す』場合、生きている人間よりも実は死体のほうが難しいとされているんだ。
生きていて魂があるからこそ呪術が効くが、死んでしまえばそれは只の肉の塊にすぎない、よって呪術はネクロマンサーの類は別として、人の魂に対して干渉するものである為、死体を瞬時に消すなど不可能ではないが余計に難しい」
「じゃあ、囚われていた人はどうなったの?」囚われた人たちは吊り天井で潰されたと考え、館の崩壊を間接的に止めらず、責任を感じているさくらは悲しげな表情で質問する「そもそも件の館は、以前に報告であったとされる場所に行っても何もなかったり、別な場所にスケッチ・写真からみて同一と思われる館が存在している、よって別の拠点に突入前から移送されていたか、館の主によって崩壊の際には別の拠点に転送されるトラップと同じ理論のし掛けがなされていたと思われる」
「結局戦果とかなんもなしか」カンナが呟く、「いや、館の主を一時的にでも無力化したのは大きい。その間にこちらが攻略案を導き出し、相手が力が回復する前にこれを捕捉殲滅する」
「その辺の作戦案はレニに任せるとして、、紅蘭も医者に見てもらいながら皆で、まあ励ますとしてさ・・・・」
歯切れ悪くカンナは続ける、「マリアはどうすんだよ。」
かえでとレニを除いた全員が顔を赤らめた。
「先にも述べたがマリアが寄生されているのは中間体であり仮のもの、寿命は宿主にもよるが約一週間とされる、そして肝心の射精方法だが」赤面モノの事を平然とレニは続ける、「一般的には口腔粘膜での刺激による射精が有効とされる、そして絶対にしてはいけないのは男性が一般的に行っているような手淫の類だ、中間体にはその刺激が粘膜によるものかそうでないかは簡単に判別されてしまう。もし無理に手淫で性欲を解消としようとすれば、中間体はそれに対し麻薬様物質を分泌し宿主の理性を失わせようとし、最悪の場合宿主は廃人となる」
「そんな・・・・マリアさん館の中で手
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