三十三話:最恐コンビ
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がこんな最後を迎えるとはな……傑作だ!!」――ごめん、イッセー君、ちょっとあのボールを完全に潰して来るから待ってて」
正直に言って空間にひびが入ったと思った。
いや、そのぐらいえげつない殺気がイリナから発されてるんだよ。
あれはやばい……表情を見ただけで背筋が凍りそうだ。
凄まじい殺気を放ちながら、コカビエルに近づいていくイリナ。
歩くたびに大地が揺れているように見えるのはきっと俺の気のせいだ。
「聖剣使いの娘、面白いことを教えてやろう」
「取りあえず、咬み殺すからその薄汚い口を閉じててよ」
やばい、明らかにキレてる…!
(イリナたん!どうかその罵倒を私にも!!)
そしてこっちは平常運転の変態。
「―――神は既に死んでいるんだよ、当の昔に……戦争の時に魔王どもと共にな!!」
コカビエルの言葉と共に辺りが静まり返る………
神が……死んだ…だと!?
そうだとしたら俺の……俺の―――
「カッ消す対象が減っちまうじゃねえか!!」
「咬み殺そうと思ってたのに残念だわ」
先程よりも酷く辺りが静まり返る……。
なぜだ?俺とイリナが何かまずいことでも言ったとでも言うのか?
(相当、不味いことを言っただろ。仮にも教会のお膝元の人間と聖剣使いだぞ?それが神を殺そうとしていたなど前代未聞過ぎるだろ)
(俺が目指すのは最強だ。俺の上には神だろうが何だろうが立たせるつもりはねえ。
全て、カッ消す!!)
(まあ、相棒らしいと言えばらしいんだが……イリナまでとはな)
やはりあいつは俺の幼馴染みだ。
実に気が合うな。
「やはり……神は死んでいたか……ふっ、道理でどれだけ祈ってもイリナから逃れられないわけだな」
何やら悟り切った様子で呟くゼノヴィア。
ゼノヴィアも大してショックを受けてねえみてえだな。
所詮神なんざその程度のもんだ。
その程度のカミングアウトなんざ屁でもねえよ。
「そ、そんな……なら、神の愛はいったいどこに……」
おぼつかない足取りでフラフラとしだす、アーシア。
アーシア、空気を読め。
いや、優しいアーシアのことだからコカビエルの言葉に
乗ってやっているんだろう。
全く、あんなカスに気を使う理由なんざねえのにな。
(むしろ、相棒たちが空気を読むべきだと俺は思うぞ?)
(多数決の原理で俺達の勝利だろうが)
(範囲を広げれば間違いなく、相棒達の方が少数派だ)
(カス共の意見なんざ知ったこっちゃねえよ)
とにかくだ。取りあえず、アーシアを何とかするか。
あの状態だと、帰り道にこけそうで心配だからな。
「アーシア……神の救いも愛もてめえにはいらねえ……」
「
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