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刻命館VS帝國華撃団 帝都妖異譚
第一部
第一章
援軍到着
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マリアの未だ荒い息遣いだけが残る部屋に、どこからともなくゆらり、と
館の主が入ってきた。
「ふふふ・・素晴らしいですわ、帝国歌劇団の王子様の自慰が見られるなんて・・・
素敵でしたわよ・・・・」

「許せないわ!マリアさんにあんなヒドイことをしておいて!」

「ふふ、貴女もお楽しみだったのではなくて?
はまり役だったシンデレラから、次なるオトナの役を期待してますわよ」
「黙りなさい!破邪剣征!桜花放神!」
裂帛の気合と共に、さくらは荒鷹を振るう、
だが、何も起こらなかった。
「うそ・・・なんで・・・」
「ふふふ、淫乱女には使えない剣なのでしょうね・・・・」
そう言いつつ、さくらにじりじりと歩み寄る。
「ヒッ・・・・いや・・・」
マリアを捕獲し、いいようにしてしまう程の強敵を前に、
自分の必殺技が使えない、自分の辿るであろう運命を思い、
さくらは恐怖した。

「本当は今夜の主役を貴女に務めてほしかったのですけど・・・
私はマリアさんと遊ばせてもらうので、そろそろお引取り願いましょうか」
そう言うとさくらの足元の床が電撃と共に跳ね上がり、さくらは
宙を舞った挙句壁にたたきつけられた、
・・・かに見えたが、石壁がどんでん返しのようにくるりと回り、
さくらは外に放り出された。

ドサッ・・・何の変哲も無い壁から、サクラが飛び出してきた、
それを見た椿は驚いて大声を上げた、「きゃあああ!!」
隠密裏にこの館に侵入すべく、別な所を調べていた紅蘭が慌てて振り向く、
「な・・・・椿はん!気づかれたら、どないするんや」「さ、さくらさんが、壁から飛び出して来ました!!」
「なんやて!?」急ぎ足で紅蘭はそちらに向かう。
「さくらさんが、その、壁から転がり出てきたんです。」
紅蘭は指し示された壁を触ってみる「・・・・なんもとっかかりがあれへん・・・
どんでん返しとかなら、ひっかかる筈やけど」
「う、うーん」電撃によるダメージの残るさくらが意識を取り戻す、「あ、マリアさん!!」
「落ち着いてさくらさん、一体どうしたの」自分の下の感触が
冷たい床ではなく草むらであることに気がつくさくら、「ここは、館の外・・
マリアさんは、マリアさんも助けてくれたの!?」椿と紅蘭が自分を助け出してくれたと
さくらは勘違いをしているようである。「いや、急にさくらはんが壁から飛び出してきたんや。」
「じゃあ、やっぱり私は・・その・・たたき出されたのね・・・」
椿は疑問を呈する「一体どうやって・・・私には壁がひっくり返って出てきたように
見えたんだけど」「壁に叩きつけられる前に、跳ね上がる床で吹き飛ばされたんですけど、
その際に普通の仕掛け罠とは違う、妖力のようなものを感じたんです。」

「そういえば私も、壁からザラザラし
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