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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第453話】
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を駆け上った。

 アリーナ全容を見渡せる観客席、セシリアは集中し、前方にランダム移動を繰り返す無数の射撃ターゲットをビットを含めた一斉射撃によって全てを撃墜していた。

 【偏向射撃(フレキシブル)】……もうコツを完全に会得したのか、個々に粒子ビームが曲がるまでに成長していた、これなら一夏相手でも充分通用するだろう。

 ――と、新たに出現していた射撃ターゲットがアリーナ内へと戻っていく、多分セシリアが一旦止めたのだろう。


「ふぅ……。 少し休憩しましょうか……」


 誰に言うわけでもない独り言、だが俺の耳には届いていて――。


『セシリア、お疲れ様』

『え――ひ、ヒルトさんっ!?』


 まだ観客席にはバリアーが張られていて声が届かない代わりに、俺はセシリアへのプライベート・チャネル通信を繋げた。

 ――今さらだが、セシリアの声が観客席に届いたのは、アリーナの声や音などは観客席に届くようにスピーカー類が設置されているからだ。

 それはさておき、驚くセシリアを他所に俺はピットへ入るように指を指すと、小さく頷くセシリア。

 ふわふわとピット口へと入っていくのを確認すると、ピットへと直通で繋がる通路へと俺は足を進めた。


――第一ピット内更衣室――


 中へと入るや、既にISを解除していたセシリアが嬉しそうに駆けて俺の元へとやって来た。

 汗で濡れた白い肌が、艶っぽさを醸し出していて少しムラムラする。


「セシリア、お疲れ様」

「はい! ――と、ところでヒルトさん? ど、どうしてわたくしの元に来ましたの?」

「ん? 外を歩いてたらアリーナから粒子ビームの音が聞こえてきてな。 多分セシリアかなーって思って見に来たんだよ」

「そ、そうでしたの。 ……どんな理由であれ、わたくしに会いに来てくださったという事実が嬉しいですわね」


 胸に手を当てて微笑むセシリア、本当に嬉しいらしく僅かに頬を上気させていた。


「そっか。 ……てか、汗を拭かないと風邪引くぞ? ISスーツだと露出も多いしな」

「そ、そうですわね。 ……ヒルトさんのえっち」

「………………」


 露出が多いという言葉に、顔を赤くして身を抱くようにするセシリア。

 若干抗議の眼差しが痛いが――。


「……俺はもともとえっちだよ」

「……わ、わたくしも、ですわ。 ……ひ、ヒルトさんの前だと、全てを見せても大丈夫ですもの」

「そ、そっか」


 互いに顔を逸らす俺とセシリア、気まずい空気が少し流れる――と、セシリアが急に俺に身を預けてきた。


「……ヒルトさん、今なら……二人っきりですわよ?」

「まあ、確かにそうだが
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