サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!
闘争の仕掛け人
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たのか?」
「それより重要なことがあるからね」
階段を降りきった光実は、ラピスを鋭く睨んだ。
「戦極凌馬の研究を調べた。お前が全ての元凶だな」
「え!?」
光実は語った。――戦極凌馬は、オーバーロードの遺物から、黄金の果実を造り出す研究の痕跡を見つけ出した。凌馬が「黄金の果実を造る研究」を再現しようとして、現れたのがラピス――シャムビシェだった。
「何が目的か、どんな手段を使ったかは分からない。けど僕たちをこの偽りの沢芽市に閉じ込め、アーマードライダーを消していった犯人はお前だ。違うか?」
「ま、待ってっ。光実くん、待って」
咲はラピスと光実の間に立った。
「ラピスにそんなことするメリットなんてないよ。だってラピスは平和な世界がスキなんだもん」
「その平和な世界に、力の象徴たるアーマードライダーが邪魔だと判断して、こんな手に出たとも考えられるよ」
「そんなっ」
「現に! 碧沙はこの世界では、笑うことも泣くこともできず、ただ眠り続けてる!」
今までずっと欲しかったヘキサの情報なのに、素直に喜べない内容だった。
「……え?」
「碧沙はヘルヘイム抗体保持者。ヘルヘイムが世界に手を加えたせいで、碧沙の中の抗体がヘルヘイムを拒んで、小さな碧沙はあのザマだ。この世界で真っ先に、ヘルヘイムに抗いうる抗体保持者の碧沙を封殺した。それが証拠だ」
ヘキサは病院にいた。光実、それに貴虎の、眠り姫として。
「――確かにキミたちをこの世界に巻き込んだのはボクだ」
「ラピス!?」
真実であっても、この状況で告げるのは、自分が犯人だと認めるようなものだ。
「なら帰してもらうよ。僕には本物の兄さんと碧沙を守る役目があるんだ。こうしてる間にも、僕らの本当の世界はオーバーロードに壊されていってるんだから」
いざ光実がブドウの錠前を開錠しようとし――
『早とちりするなよ』
咲たちは驚いて階段の上を見上げた。そこに立っていたのは、民族衣装姿のサガラの、ホログラムらしきものだった。
「サガラ? どうして」
「――蛇か」
『そいつを倒されちゃ困るんだ。「この」沢芽市を創ったのは確かにそいつのしわざだが、それとアーマードライダーの消滅は別の話だ』
「どういうことだ」
『この事態の真犯人を封じていた“楔”、それこそがそいつの役目だった。だが、戦極凌馬は“楔”を抜いて“果実”を覚醒させちまった』
「真犯人ってだれ!?」
サガラはにやっと笑った。
『黄金の果実そのものだよ』
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