第2部 風のアルビオン
第4章 港町ラ・ロシェール
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、見せてあげよう?このグリフォンの実力を!」
ワルドはルイズを抱いたまま、手綱を強く引いた。
すると、今までの2倍ほどのスピードで駆ける。
「ほう?」
ウルキオラはそのスピードに感心し、自身も空中を蹴る速度を上げた。
「それで全力か?」
ウルキオラの余裕な表情に驚くが、ワルドも負けじと手綱を引いた。
「なにをー!まだまだこれからさ!」
グリフォンとウルキオラの速度は更に上がった。
ルイズはグリフォンの頭が目の前にあるので、それ程風を体に受けていない。
しかし、ウルキオラに抱きかかえられた状態のギーシュは、風を遮る物などあるはずもなく、悲鳴を上げていた。
「ちょ、ま……と、止めてくれーーーーー!!!!」
それから、ギーシュが気絶するのに5分とかからなかった。
そんなこんなで、暫く疾走していると、上空に見慣れた幻獣が姿を見せた。
ルイズが驚いた声を上げた。
「シルフィード!」
確かにそれはタバサの風竜であった。
グリフォンとウルキオラは減速し、止まった。
ギーシュは気絶したままである。
地面に降りてくると、赤い髪の少女が風竜からぴょんと飛び降りて、髪をかきあげた。
「お待たせ」
ルイズがグリフォンから飛び降りて、キュルケに怒鳴った。
「お待たせじゃないわよ!何しに来たのよ!」
「助けに来たんじゃないの。朝方、窓から見てたらあんたたちが馬に乗って出かけようとしてるもんだから、急いでタバサを叩き起こして後をつけたのよ」
キュルケは風竜の上のタバサを指差した。
寝込みを叩き起こされたらしく、パジャマ姿であった。
それでも、タバサは気にした風もなく、本のページをめくっている。
「ツェルプストー。あのね、これはお忍びなのよ」
「お忍び?どういうこと?」
ルイズは腕を組むと、キュルケを睨みつける。
そんな様子を見たウルキオラは、キュルケに向かって言った。
「そういうわけだ。俺たちは急いでいる。お前らに構っている隙はない」
ウルキオラはそう言い捨て、キュルケに背を向けた。
「ちょ、ちょっと待ってよ!私たちも一緒に行くわ」
ルイズはキュルケの言葉に驚き、反論した。
「な、なんであんたたちが一緒に来るのよ!」
「別にいいじゃない。ねえ?ダーリン?」
キュルケは冷静にルイズをあしらい、ウルキオラに言った。
ウルキオラはワルドに目線を移動させた。
「どうする?」
ワルドは口髭を触りながら答えた。
「うーむ…まあ、いいだろう。そこのギーシュ君よりは役に立ちそうだ」
「話がお分かりになる方で助かるわ〜」
キュルケはワルドに
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