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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第2部 風のアルビオン
第4章 港町ラ・ロシェール
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朝もやの中、ルイズとギーシュは、馬に鞍をつけていた。

ルイズはウルキオラに質問した。

「ねえ、ウルキオラ」

「なんだ?」

「さっきの映像に映っていたオレンジ色の髪の男の持ってた剣って…」

ルイズはそこで言葉を止めた。

「ああ、『破壊の剣』だ」

ウルキオラはデルフリンガーを背負いながら答えた。

腰には斬魄刀を差しているので、背負うしかなかった。

「やっぱり…」

ルイズは俯いながら言った。

ルイズはいつもの制服姿だが、乗馬用のブーツを履いていた。

どうやら、長く馬に乗るつもりらしい。

そんな風に出発の準備をしていると、ギーシュが困ったように言った。

「お願いがあるのだが……」

「なんだ?」

ウルキオラはポケットに手を突っ込みながら、ぎろっとギーシュを睨みつける。

あれだけ自分勝手なギーシュを信用していないのである。

「僕の使い魔を連れて行きたいんだ」

「使い魔なんかいたのか?」

「いるさ。当たり前だろ?」

ウルキオラとルイズは顔を見合わせた。

それから、ギーシュの方を見た。

「勝手にしろ。それで、どこにいる?」

「ここ」

ギーシュは地面を指差した。

「お前の使い魔はその雑草か?」

「違うわ!」

ギーシュは大声で否定し、足で地面を叩いた。

すると、モコモコと地面が盛り上がり、茶色の大きな生き物が、顔を出した。

ギーシュはすさっ!と膝をつくと、その生き物を抱きしめた。

「ヴェルダンテ!ああ!僕の可愛いヴェルダンテ!」

ウルキオラは心底呆れた声で言った。

「なんだそれは?」

「なんだとはなんだ。僕の可愛い使い魔のヴェルダンテだ」

「あんたの使い魔ってジャイアントモールだったの?」

果たしてそれは、巨大モグラであった。

大きさは小さいクマほどである。

「そうだ。ああ、ヴェルダンテ、君はいつ見ても可愛いね。困ってしまうね。どばどばミミズはいっぱい食べてきたかい?」

モグモグモグ、と嬉しそうにヴェルダンテが鼻をひくつかせる。

「そうか!そりゃよかった!」

ギーシュは巨大モグラに頬を擦り寄せている。

ウルキオラは呆れて声も出ない。

「ねえ、ギーシュ。ダメよ。その生き物、地面の中を進んでいくんでしょう?」

「そうだ。ヴェルダンテはなにせ、モグラだからね」

「そんなの連れて行けないわよ。わたしたち、馬で行くのよ」

ルイズは困ったように言った。

「結構、地面を掘って進むの速いよ?なあ、ヴェルダンテ」

巨大モグラはうんうんと頷く。

「わたしたち、これからアルビオンに行くのよ。地面を掘って進む生き
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