九校戦編〈上〉
九校戦準備会合×未知なる技術公開
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に桐原本人の想子波特性の計測をする時に俺は立ち上がり桐原本人の横に立つ。俺が座っているところでは無人でキーボードが光っていた。
「なぜ織斑がこっちに来る?」
「黙ってヘッドセットを着けて、両手を計測用パネルに置いて下さい。それと同時に俺は隣でデータと同じかどうか俺自身で計測を行います。普通は出来ないと言いますが今は言う通りにしてください」
「今は一真様の言う通りにしたまえ、一真様、いつも通りに調整をしてください」
と指示通りに桐原先輩はパネルに置いてから計測開始と共に、桐原に向かって光の粒子が織斑の手から吸い出されているような感じであった。それを見た中条先輩たちエンジニア諸君たちは嘘?と言っていたがこれは事実だ。通常手順で、オートジャスター機能付きの調整機であれば、CADをセットして想子波を計測するだけで自動的に調整が完了となる。生徒が学校の調整機を使用して自分で調整する場合は、ほとんどこの段階止まりである。本物の技術者は自動調整に頼らずマニュアルでCADのオペレーティング・システムにアクセスし、より精密な調整を施すのがエンジニアの腕となる。
「ありがとうございました。外して頂いて結構ですよ」
俺から計測終了となってヘッドセットを外したが、まだ隣にいたのでこちらを見るといけねと言いながら無人と化した席に座ろうとしていたがあとは中に入ってしまえばいいだけの事だ。普通ならあとは設定を行うCADをセットして、自動調整結果に微調整を加えるだけだが、その為には設定済の、この場合なら設定をコピー済みのCADが準備されているはずだが手順ミスかと見物人達はそう読んだが違うようだった。それを裏付けをするかのうように、俺はディスプレイを見詰めた状態で動かないままだったのか途方に暮れている。と言う感じではない。真剣な眼差しを向けてくるが、それはすぐに解決した。烈が視線元である生徒たちに向けたからである。好奇心を抑えきれなくなったのか、中条先輩は首を伸ばして俺が見ているディスプレイを見る。
「へっ?」
途端に彼女は、乙女には思えないほどの間の抜けた声を出したが俺は見向きもしないで見つめていた。
「どうしたの?あーちゃん」
声をかけた会長と一緒に覗きこむ委員長も中条先輩の隣から、ディスプレイを覗きこむと二人とも同じようなリアクションをしそうになった。ディスプレイには当然あるかに思えたグラフ化された測定結果は表示されておらず、ディスプレイには人工知能AIゼロがマスコットキャラみたいな頭身でそのデータを一緒に見ていた。無数の文字数を高速で流れていたのを、ゼロが高速で数字を読み取りながら何か口を開けて話しているかのように見えた。自動スクロール停止後すぐに調整機に競技用デバイスをセットしてからある言葉を口走ったのだった。
「ゼ
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