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横浜事変-the mixing black&white-
田村要は自分の結論を汚れた世界に導き出した
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に斜めっている事と、エンジン部から火が出ている事だろうか。
ドスン、という音と共に座席の下から強烈な圧力を感じる。椅子に勢いよく腰を下ろした時に似たその感覚に、ケンジはバンが態勢を戻したのだと結論付けた。
「あいつら、バンのエンジン部に簡易バズーカみたいなもん撃ち込みやがった!降りろ!」
赤島が大声でケンジ達に指示を出す。ケンジは赤島とモヒカンが銃で敵を牽制している間に、他の仲間達と共に近くの建物へと走った。二人はケンジ達が建物を壁にしたのを見届けた後、急いで彼らと同じく建物へと逃げてくる。
「走れ!」
赤島とモヒカンを待っている形で停止していたケンジ達だが、ここにいたらバンの爆発に巻き込まれる事を悟る。彼らは燃えるバンを遠ざけるように走っていき、背に爆音と軽い衝撃波を感じ取った。それだけで命が削らり取られていくような感覚に陥るケンジ。そのまま建物に沿って走り続けていると隣の道路に出てきた。
そこで遠い前方で長髪の女性が複数の敵を相手取って戦っているのが見え、ケンジは思わず息を飲んだ。
「あれ、宮条じゃね?」
モヒカンが疑問を滲ませた言葉を吐き出す。
港用のライトが辺りを照らす中、血の飛び交う殺し合いの中心にいるのは宮条麻生だった。
それを確認した赤島が、ケンジやモヒカン達に指示を飛ばしていく。
「館林と暁は宮条を援護しろ。俺達はその辺にいる裂綿隊の連中を叩く」
「了解」
チームがさらに分担されたそのとき、左斜め前の建物から敵が飛び出してきた。敵は六人。それに対して赤島達は三人で挑む事になる。
「うわぁ、久しぶりに死ぬ感が出てきた」
「赤島さんそんな事言わないで下さいよ!」
赤島の弱音で不安が釣られたのか、モヒカンがやや顔を引きつらせながら叫ぶ。赤島はそれにニヤッと笑い、ケンジ達の動きを援護する形で銃を撃ち始めた。モヒカンはケンジに「今のうちに行くぞ!」と言って先頭を切って走り出した。
無事に敵の射程範囲外に達したケンジ達を見送ってから、赤島は無口なメンバー達に対してこう言った。
「俺達が遮蔽物に隠れたら暁達が挟み撃ちされちまう。お前らは俺との距離を2メートルにキープしながら敵に攻撃しろ」
「……赤島さんは」
「俺は敵の近く行って適当に頑張るわ」
あまりに主体性のない言葉に、感情表現に乏しい彼らでさえ顔に戸惑いの色を見せている
そんな彼らに対し、ベテランの殺し屋は自嘲気味の言葉を呟いてから敵の元へと踏み込んでいった。
「大丈夫だって、歳取った分だけ狡猾なんだからよ」
*****
裂綿隊としての仲間である殺し屋が目の前で轢き殺された。あともう少し自分も前にいたら、上限速度を無視
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