学園祭、ファントムタスクの接触
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ら」
「それじゃあ私から1本あげましょうか」
楯無さんがポッキーを1本抜き出し、俺の方に向ける。
「ほら、あーん」
「いただきます」
ポッキーの真ん中くらいまでを口に含み、前歯で噛みきる。個人的にはトッポの方が好きだが、ポッキーもイケるな。
簪はケーキを食べながらこちらを見ている。やりたいのだろうか?
「和也くん…私も」
簪も1本抜き出し、俺に向けてくる。
俺は口の中のポッキーを飲み込み、簪のポッキーを齧る。
簪は幸せそうな顔をしていた。そういえば付き合い始めて以来、こういうことをしたことはなかったな。ある意味いい機会だったのかもしれない。
それにしても、喉が渇くな。水が欲しいところだ。
「和也くん、そこのハーブティー飲んでいいわよ」
「ではお言葉にあまえて」
ハーブティーを飲む。すこし落ち着いた。
「和也くん、その…この後時間ある?」
簪が訊いてきた。たしかシフト的に、10分後から2時間ほど休憩が入っていたはずだ。
「10分後から休憩です。以後の2時間なら空いていますよ」
「だったら…一緒に回ろうよ」
「喜んで」
以後、ポッキーは普通に楯無さんと簪がおいしくいただきました。
のんびりと過ごしている楯無さんと簪に付き合っていたら、シフトの時間になった。
「じゃ、行こうか」
休憩に入ったから口調を元に戻した。
「うん」
それにしても、流石は国立といったところか。学園祭にかけている費用が違う。
「お前、和也だよな」
後ろから話しかけられる。振り向くと勝平、優馬がいた。
「久しぶりだな、和也」
「招待してくれたこと、感謝しているぜ」
「優馬、それは兼次に言ってやれ。俺が招待状を渡したのは勝平の方だから」
「ってもお前が口添えしてくれたんだろ?」
「まぁな」
「それよりお前、なんて格好してるんだよw」
勝平が爆笑する。
「そういう出し物だから仕方ない。1年1組に行ってみろ。意味がわかるし、今兼次が働いているから」
「おk。じゃあな」
勝平と優馬は1年1組の方に行った。
「知り合い?」
楯無さんが訪ねてくる。
「親友だよ。昔からのね」
「そう」
「いい奴らだよ。俺を特別扱いしない、対等に接してくれる。そんな奴らだ」
「あ、そういえばこれから生徒会の出し物があるんだった。行ってくるね」
楯無さんが走っていった。
「2人でゆっくりするか」
「うん」
簪が腕を組んできた。胸が当たってる。
それから、2人であちこちを回ってきた。
デートと呼ぶには物足りないものだったが、簪とこういう時間が
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