無慈悲なる全弾射出
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就寝時間も近い時間。明日香に呼びだされてブルー寮の女子寮付近にある湖へ。
正直バックレたかったが、恵を引き合いに出されたらしょうがない。
せっかくなので作ったばかりのこのデッキを持っていくとしよう。
そんなわけで寮を抜け出し、月明かりの中をデュエルディスクを付けて歩くこと十数分。何やら邪念のような雰囲気ただよう湖畔に到着した。……怖い。
「……ん、逢魔」
「よう。呼び出されたから来たぞ」
真っ先に俺に気づいた恵はいつも通りの表情でこちらに手を振る。
「来たわね」
「こんばんは……だな。こんな時間に呼び出したのはなんでだ?」
理由は知っているけれども。
リスペクト信者、丸藤翔。丸眼鏡が特徴の典型的なイヤなやつ。とりあえず、自分に不利なことがあったらすぐにインチキだと非難する嫌いなタイプ。
「この男が女子寮の風呂を覗いていてね。それで恵の保護者であるあなたを呼んだのよ。他にもこの男の保護者である遊代十代も呼んであるわ」
明日香も決闘中毒者(デュエルジャンキー)のようで目が言っている。十代と俺を呼んだのはデュエルをするためであると。
……恵。抱き着くのをそろそろやめてくれ。明日香の取り巻きである枕田ジュンコと浜口ももえの目線が痛い。最初は明日香と話す俺が気に入らないようで、鋭い目で睨んできていたが、恵に抱き着かれてからは徐々に呆れた目になってきているから。
「え、冤罪っス!」
知らんな。黙れ眼鏡。
「……明日香にしては回りくどいな。俺はともかく、十代の性格なら正面からデュエルして欲しいと言えばいいだろうに」
「私にも立場があるのよ……」
疲れたようにため息をつく明日香。女王だかなんだか言われてるらしいので同情しよう。
「まあ……やるか?」
せっかく持ってきたのだし。
「ええ……そうね。あなたが勝てたらこの男の覗きは無かったことにしてあげましょう」
「別に必要ない。罪は罪だ。さっさと退学にでもすればいい」
眼鏡の頭の上に!?マークが浮かぶ。別に間違ったことは言ってないと思うのだが。それにそれは俺ではなく十代の役目だ。俺はこいつ、嫌いだし。
「……えっと……」
困ったように視線をさ迷わせる明日香。俺は苦笑しつつジュンコとももえに向かってあちらを向くようにとジェスチャー。ジュンコとももえが苦笑し、あちらを向いたのを確認する。
「明日香。誰も見てないから素直になれ」
明日香はジュンコとももえの様子を見てから恥ずかしそうに。
「……デュエルして欲しいのよ」
「受けて立とう」
なにやら眼鏡が騒いでいるが無視だ無視。
「デュエル」
原作のように船には乗らない。……なぜ乗ったんだろう?
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