九校戦編〈上〉
トーラス・シルバー×飛行魔法について
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せは必要なくなるはずよね・・・・空を飛んでる最中だから、切替はタイムラグ無しで行わなければならないけど、専用のCADを使えば落下し始める前に次の魔法を作動させられるはず・・・・」
独り言のようにブツブツと呟いた後、会長は「あれっ?」と声に出して首を傾げた。その間俺は関係ない事を蒼太と共に脳量子波で話していたり、深雪は会長達の話を聞いているが、飛行に関してはそんなのが無くともできますと言いたいけどそれに関しては秘匿情報なのでそのまま聞いている状態だった。
「でも、魔法の効力を打ち消す程度の事だったら、既に誰かが試してみているはずよね?事後的に領域干渉を展開するみたいなものだし」
会長の上げた疑問の声に、市原先輩が生徒会業務用のワークステーションを検索画面に切り替えたのだった。恐らく過去にあった実験でも探しているんじゃないのかな?
「少しお待ちを・・・・一昨年、イギリスで大規模な実験が行われていますね。コンセプトは会長が仰った通りの、事象的干渉による飛行魔法実用化です」
魔法関係のニュースが集まっているデータベースから、市原先輩はたちどころび目当ての記事を引っ張りだした。結果を尋ねると正解は失敗だ、普通に魔法を連続作用するより、むしろ急激な要求干渉力の上昇についてのレポートされている。理由について書かれていないが、会長は先行する魔法の作用は止まっているはずだと唸っていたらこちらに振ってきたのだった。
「俺は現代魔法をあまり使わないので、蒼太。代わりに説明を頼む」
「承知しました一真様。鈴音さんが挙げられたイギリスの実験は、基本的な考え方が間違っているんですよ」
蒼太の答えで、どこが間違っているのと目を白黒させながら問い返したので蒼太はまるで教師のように淡々と説明をした。
「終了条件が充足されていない魔法式は、時間経過により自然消滅するまで対象エイドス上に留まりますから、新たな魔法で先行魔法の効力を打ち消す場合は先行魔法は消滅しちゃうんですが、それはそういう風に見えているだけであって見掛けの上です。仮に効力を打ち消される先行魔法の魔法式A、先行魔法の効力を打ち消す為の魔法式を魔法式Bとします。魔法式Bが発動する事により、魔法式Aは事象改変の効力を失ってしまいます。しかし魔法式Aは効力を失っただけで対象エイドスに残ります。魔法式AとBは、対象エイドスに対して同時に作用し続けておりまして、単に魔法式Bの効果が表に現れているに過ぎません。沙紀、代わりに良いですか?喉がカラカラになりました」
「いいわよ、蒼太の続きを言うとね。さっき鈴音さんが言ったように魔法式はエイドスを書き換えるのみで、魔法式は魔法式に作用できません。それは領域干渉であっても同じな事ですよ。魔法式を直接消し去る術式で無い限り、対抗魔法であっても
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