九校戦編〈上〉
トーラス・シルバー×飛行魔法について
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「いつもシルバー・ホーンを持ってきているんですよね?」
さっきまで課題のためにタブレットをいじって唸っていたが、俺が銃器や特殊警棒に手錠を所定の位置に戻した後にシルバー・ホーンに見えるがこれは魔法を使うためではなく、各エレメンツが思い通りの出力で撃てるようにしているからだ。俺の本来の力は封印しているからなのか、エレメンツ出力を変えている。
「まあいつも持ってきてますよ、唯一CADを常備できますからね。昨日ホルスターを新調したので、少し微調整をしていたところですよ」
「少し見せてもらってもいいですか?」
キラキラと目を輝かせていたので、さすがデバイスオタクだなーと思いながらCADだけではなく周辺装備にも興味があるようだった。普段から護衛が目を光らせているのか、下級生の俺に対しても声が掛け辛いようだが、小動物的な雰囲気がある中条先輩が普通に寄ってくるだけで邪険にできない。俺は真夏でも着ている制服ではあるが、ちゃんと夏用上着なので真夏でも涼しい。本来ならこの制服は防暑加工のハイテク生地で仕立てられているが、俺と深雪のは防弾防刃用に設計されているので防暑加工まではされていない。ショルダーホルスターを外してから中条先輩に渡した。
「どうぞ」
「うわーっ、シルバー・モデルの純正品だぁ。いいなぁ、このカット。抜き撃ちしやすい絶妙の曲線。高い技術力に溺れないユーザビリティへの配慮。ああ、憧れのシルバー様・・・・・」
嬉々として受け取った中条先輩は、今にも頬ずりしそうな勢いだった。俺は真顔で保つのが精一杯だったために、今日はいつもより疲れそうだと思った。その後も中条先輩はひとしきり撫で回すようにホルスターを見詰めているが、ようやく満足したのか満ち足りない笑顔で俺に返してもらった。
「織斑君もシルバー・モデルのファンなんですか?単純に値段とスペックだけ見れば、マクシミリアンのシューティングモデルとかローゼンのFクラスとか、同じFLTの製品でもサジタリアス・シリーズ何かに比べると割高感がありますけど、シルバーのカスタマイズには値段が気にならなくなる満足感がありますよね!」
さすがデバイスオタクだと言う事は、以前にも委員長から聞いているがまさかこれほどとは思わなかった。というよりシルバー=俺何だけど褒められるとバレるから、真顔になっていたままである。俺は値段とスペックの対比、まあ費用対効果で劣っていれば満足感も劣っているがこれは外見はそう見えるようにしているから擬態させているけど、マニアがいるとはさすがの俺でも予想外である。
「俺の盟友である零達也の伝手があったので、いつもの値段よりも安く手に入ったのですよ。このモデルに関してはモニターも兼ねているので」
そう言ったら端末に向かっていた深雪の肩が大きく揺れるはずが、大
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