暁 〜小説投稿サイト〜
Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
05話 蒼き将
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
国衛士の為”の戦術機を生み出せる―――そういう確信を抱いているよ。」


 予想外の答え―――先の会話から柾忠亮大尉が武家の血を引いているのは知っていたが、自分とある意味において似通った血筋とは思わなかった。
 そして、彼の評論―――現代の戦術機が現代の騎馬にして武具である、という言葉。その発想は斬新でもあった。

 大抵は半端な兵器として散々な評価を受けるか、人類の刃である等といった抽象的な表現にとどまる。
 現に戦術機はBETAの排除が成り、対人類戦争の再発と共に蘇った戦闘機によりその姿を戦場から消すと言われている。
 ―――だが、騎馬であるなら話は別だ。

「奴が、見事再起を果たしたのなら見ているといい。面白い物が見れるよ―――私としては、柾の伴侶として君を推したいのだけどね。」
「な……!」

「はっはっはっは、冗談だよ。そう赤面するとは、いや中々恭子とは違った味がある。」


 唯依の度肝をぶち抜いた言葉に対するリアクションに軽快に笑う斑鳩嵩継。
 そんな彼に先頭を歩く赤の青年が重い溜息を突いた。


「閣下、お戯れが過ぎます。もう少し自分の御立場をご自覚ください。
 誰でも婚姻を示唆されれば驚きもするというモノです、特に貴方の言葉は命令と同じなのですから。」
「む、そうか。しかしな、柾と彼女の婚姻は望ましいのだけどね……」

「閣下。」
「ああ、分かったよ真壁。すまないね中尉、私の独りよがりが過ぎたようだ。まぁ、こういうのは当人たちの意志に任せるに限る。無理強いはしないでおくよ、」

「は、はいありがとうございます……」

 真壁助六郎による諌言を受け、唯依に詫びる斑鳩嵩継。が、あまり反省していないようだった。
 すっかり翻弄された唯依はどうにか相槌に等しい返事を返すのに精いっぱいだった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ