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SAO─戦士達の物語
MR編
百三十七話 大乱闘
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系中級スペル 《ニードル・ライトニング》

小型の貫通性を持つ雷の槍を連続発射するこのスペルは、連撃、かつ貫通の属性と言う事もあり威力の面でも期待感が大きいが、その最大のメリットは対象の足止めにある。
小型のダガー使いであるレコンには、機動性はあっても火力が絶対的に低い。
だからこそ、その弱点を補うためには、スペルが乱戦の中でも撃てること。そして、とにかく連続で攻撃し続けられる事が必須だった。そしてその技術を、彼は身に付けた。

次々に貫通した雷の針は、盾では防ぐ事は出来ない。盾持ちの男も呻き、殆ど全弾を背中から喰らったカタナ使いはエンドフレイムと共に消え去る。

「くそっ!」
「馬鹿!ローグス!左だ!」
「なっ!?」
『遅いっ……!』
盾持ちが気が付いた時には、既に彼のすぐ左に付いたレコンのダガーはオレンジ色の光を放っていた。その瞬間まで彼が気が付かなかったのは、まぁ無理もないだろう。元々斥候用のビルドを組んでいたレコンの隠密スキルの高さは誰もが知る所だが、例えば今のように、《サイレント・ステップ》と言う派性Mobスキルで足音を消してしまえば、混乱した状況での、自分に対する相手の反応を遅らせるような効果もある。
まぁ、毒に隠密や魔法と行ったスキルをそろえた今のレコンは、どちらかと言えば斥候と言うよりも暗殺用ビルドだが。

短剣 九連撃技 《リアマ・ヴィエント》

火炎を纏った左右の切り降ろしを四度、跳ね上がるような切り上げから一気に切り下ろし、その切り降ろしを途中で止めたかと思うと突き込み、左へ切り裂いて最後に左から右への一気に切り払い。それら全弾を火炎に包まれながら喰らっては、流石に重装の盾持ちとは言え耐えかねる物である。ニードル・ライトニングのダメージもあって、何とかHPを削り切り、再びエンドフレイムによって周囲が照らされた。

とは言え、体力の多い敵を仕留める為にはどうしても大ダメージを与えるための大技を繰り出さなくてはいけないのも、レコンのビルドの常である。本来ならこのタイミングで、周囲の敵からの手痛いしっぺ返しが待っているだろう。
まぁ……

「……はぁ、なんだろう……やっちゃった感が……」
「う、ぉ……」
「の、やろ……」
「むぅぅ……」
其れを防ぐために、周囲の殆どの敵を事前に麻痺毒で拘束したのだが。
周囲に転がる5人ほどの妖精達を見て、レコンはこの後誰かに恨まれたりしないかどうか、その事がやや気にかかっていた。

────

「フッ!」
「クぅッ!」
高い金属音を立てて、シルフの片手剣使いが付き込んできた剣を弾き返す。扱っていたシルフの少女は少し唸ると、減少していたHPを回復する為か、バックステップで後ずさって行く。

『そうは……!』
「パパ!待って下さい!」
「セ
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