MR編
百三十七話 大乱闘
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した剣は右から左へとノ―ムの鎧を一閃し、即座に跳ね返るように左から右へ、そのままキリトは身体を一回転させ、もう一度左から右への水平切りを一閃。
キリトの右手で唸るそのうす青い剣はエクスキャリバーには及ばないまでも、リズがその全身全霊を込めて打った一振りである。故にキリトはその剣を、ある意味ではエクスキャリバー以上に信頼していた。そして実際にその剣は……
「調子に、乗ってんじゃ……!」
「ゼェァッ!!」
跳ね返るように右から左へと一閃した剣は、相手のクリティカルポイントである心臓部分を確実に切り裂く。その瞬間、相手の周囲に薄青色の四角形が四散し……
片手剣 水平四連撃技 《ホリゾンタル・スクエア》
「ぐ、おぉ……!」
「…………」
「パパ……!」
バァンっ!と音を立てて、ノ―ムは爆散した。
……実際にその剣は、何度となく、キリトを守ってくれているのだ。
ユイの賞賛するような声を聞きながら、キリト最後に残った、ライトグリーンの髪を持つ、片手剣使いのシルフの少女と向き直る。
「こ、このっ!」
「セァッ……!」
可愛らしく高い声を上げながら、彼女は刀身に青色のライトエフェクトを纏わせた。彼女の動きを呼んでいたキリトは、殆ど同じ動きで、右手の剣をふりあげ、同じく青いライトエフェクトを纏わせる。
片手剣 突進技 《ソニック・リープ》
互いが一斉に走り出し、剣と剣が交錯する。ソードスキル同士が衝突した場合、必ずより威力の高い攻撃をした方が有利な判定を受けると言うのは定石だ。ただこの場合、キリトがソニック・リープで全快した彼女のHPの内、削り切れるのは恐らく九割五分。左のエクスキャリバーで有れば話は別かもしれないが、その場合は剣が交錯せず、かつ恐らくより軽い剣を使っている彼女の方が早く届く。
そして削り切れなければ、接近した二人の内、先に動けるのは恐らく敏捷でキリトに勝るであろう彼女の方である可能性は高い。そのタイミングでクリティカルを喰らえば、あるいは、と言う事もあった。
もし彼女が初めからこの事を理解した上で技を発動させたなら、中々の観察眼だと言えるだろう。
だが……キリトと言う人物はなまじ、彼女達のようなセオリーに従うプレイヤーたちの常識を大きく超えて行く。
交錯した剣が、ソードスキルが激突した時特有の爆光を残して、振り下ろされる。
「…………!」
青い光が収まった時、スキルを放った二人の剣は、どちらも弾かれては居なかった。ただ……
「うそ……」
「…………」
少女の剣は、中ほどから真っ二つに折れていた。
市販品の強化物とは言え、攻略をするには相応の耐久力を持った剣が、だ。
「……君が剣を変えてもう一度俺と向き合うよりも、次の俺の攻撃が君に届く方が速い。だから、悪いけ
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