マクロスF
0804話
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イが告げる。
マクロス世界に転移した件を思えば、その辺に神経質になってもしょうがないか。
ともあれ、ウェイターはスレイの言葉に気を悪くした様子も無く一礼し、戻っていく。
こうして見ると、貴族っぽい格好をしている奴もそれなりに客にいるが、以前程に偉ぶっているような様子は見られない。逆に一般人が貴族に対して遠慮しているような様子も無い。この辺はマリーベルの手腕なのだろう。
そんな風に俺が周囲を見回していると、その様子が気になったのか、スレイも同様に店の中を見回す。
「どうしたんだ?」
「いや、俺がいない間にブリタニアも随分と変わったと思ってな」
「それはそうだろう。終戦から1年半が経っているんだ。……本来ならこの時間を私もアクセルと共有出来た筈だったのに……」
溜息を吐くスレイ。
全く。もう気にしてないって言ってるのにな。
「そのおかげでマクロス世界とも繋がったんだ。必ずしも悪い事じゃ無いだろ。それに……シェリルと会えたのもスレイのおかげだしな」
「ふふっ、そう言って貰えると助かるよ。だが、今回は何とかなったが、次に同じような事があったらと思うとな。……その為にも、私はもっとアクセルの事を知らないと行けない。つくづくそう思ったよ」
「そんなに分かりにくいとは思えないけどな。どこにでもいる、ごく普通の男……と言うのは色々と無理があるかもしれないが、それでも俺は本質的にはただの男でしかない。スレイのようないい女を連れていれば自慢に思えるだけのな」
「ばっ、い、いきなり何を!?」
反射的に叫びそうになり、口元を抑えて叫ぶスレイ。
いや、実際レストランの中にいる客達も大勢が――殆どが男だが――スレイにチラチラと視線を向けているのは事実だ。
多少はよそ行きの服だが、これがもし正式なパーティとかに着ていくドレスとかを着ていれば、送られてくる視線の数は今とは比べものにならなかっただろう。
スレイ・プレスティという女は、実際にそれだけの美貌と能力を併せ持った、類い希なる女なのだから。
シャドウミラーに来る前……より正確には俺とこういう仲になる前までは常に張り詰めた雰囲気を発しており、近づきにくい印象もあったが、今はそれも無い。
自分にそのような視線が向けられているとも気がつかず……いや、寧ろこの手の視線に慣れているのか。ともあれ、スレイはそんな視線を気にしない様子で甘酸っぱいベリー系のソースが掛かった肉にナイフを入れる。
焼くのでは無く、蒸し上げられて柔らかく仕上げられつつ、どんな料理方法を使ったのかは分からないが肉汁が肉の中に留まったままのその料理は、幾らでも食べられるような気がする。
……いや、実際に俺の場合は幾らでも食べられるのだが。
他にも気軽に食べられるが、それでも料理人の手間暇
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