第三十四話 女の身体って結構大変
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俺は昨日に引き続き今日も姫羅で登校している。皆でセブンスミストへ買い物に行く事が昨日決まったからだ。
「でもさぁ、神代さんの水着姿ってちょっと興味があるなぁ」
「そうですねー。神代さんって何気にスタイル良いですし」
昨日の水着の話がすでに初春さんにも伝わっているようで、話題がいつの間にか俺の水着姿になっていた。
「まー、折角だし水着も見てみようかなとは思うけど、ウチってどんなのが似合うのか全然分からないんだよねー。ってか、水着に限らず全般的になんだけど」
この世界では俺が女性化できるようになってまだ数ヶ月なので、さりげなく女性のファッションには疎いことをアピールしてみる。まぁ、実質30年ぐらいは女性になっていたことがあると言っても、女性としてのファッションセンスを磨く機会などなかったので、周囲からはセンスがおかしいとか微妙なセンスとか言われ続けてきたのだ。なので女性としてのファッションセンスは、かなり悪い方だと言っても良いだろう。それ以前に、男性としてのファッションセンスでさえ、それほどあるとは言えなかったりする。
「神代さんだったらどんなのでも似合っちゃいそうな気がします」
「それなら今日は神代さんの水着選びしようか」
初春さんが少しうらやましそうに言うと、佐天さんは何故かノリノリで提案してきた。こういう時の佐天さんはだいたい悪ノリするのが相場なので、少し歯止めを掛けておく。
「え、買ってくれるの?」
「まさか、私にそんな余裕はないってば」
俺がちょっと驚いた感じで問いかけると佐天さんが即座に反応する。
「なんだ、てっきり佐天さんが買ってくれるのかと期待したのに」
「無茶言わないでください!」
一応がっかりした感じを出しつつあきらめたっぽいことを言ってみる。流石にレベル0の奨学金では、普通に生活するのと少々趣味に費やすことが出来る程度で、水着を買うぐらいになると事前に貯めておかなければ難しいのだろう。
「それじゃー、自分用のやつはどうするの?」
「それもどうしようか悩んでるんだよねー。安くて良いやつがあれば買っても良いかなーとは思ってるんだけど、財政的にそれほど余裕がないからなぁ」
取り敢えず俺の分を買わせるのは難しいとしても佐天さん自身の分はどうなのかと思って聞いてみると、現時点での財政状況はあまり芳しくないようである。
「確かこの前も一一一のCDを買ってましたよね」
「そう言えば前もってダウンロードもしてたよね」
佐天さんの財政を圧迫していると思われる部分について初春さんが話題に出したので、俺もついでに便乗する。
「真のファンとはそう言うもんでしょっ!」
「はいはい」
佐天さん
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