第三十四話 女の身体って結構大変
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ジャマの売り場へ向かうと、御坂さんが急に立ち止まった。
「ねえねえ、これ凄くかわい……」
「うわぁ、見てよ初春このパジャマ。こんな子供っぽいの今時着る人居ないよねー」
御坂さんが目を輝かせながらパジャマを指差してしゃべり始めたのだが、御坂さんの言葉にかぶせるようにして佐天さんがしゃべり始めると、御坂さんは言葉を失ってしまう。
「小学生の時くらいまではこういうの着てましたけど、流石に今は……」
「そ……そうよね、中学生にもなってコレはないわよね。うん、ないない」
更に初春さんの追い打ちが加わって、御坂さんは完全に自分の言いかけた言葉と逆方向のことを言い始めてしまった。
「そう? よく考えてみたら、ウチは夜寝るときに姫羅だったことがないから、このパジャマでも買おうかと思ったんだけど」
皆して子供っぽいと言っているのだが俺としてはそれほどでもないと思うので、姫羅で夜寝るときのためにこのパジャマでも買おうかと考えて口にする。
「え……神代さんってこんなのが良いの?」
「子供っぽいっていっても、このくらいの柄なら全然問題ないでしょ。別に子供アニメのキャラクターって訳でもなし」
佐天さんが驚いたように聞いてくるが俺は普通に答え、それを聞いた御坂さんにもちょっと驚きの表情が見て取れる。と言うか、ピンク地に花柄があしらわれた普通のパジャマなのに、子供っぽいとか小学生くらいまでとかっていう理由が俺には分からない。
「っていうか、これが子供っぽいんだったらどんなのが普通なの?」
「普通ねぇ、……それならこんなのはどうじゃ?」
逆に佐天さんに聞き返してみると、佐天さんが持ってきたのはシースルーのいわゆるネグリジェと呼ばれるものだった。
「あんたは白井さんかっ!!」
「ちょっ、白井さんなんかと一緒にしないで下さい!」
俺のツッコミで即座に反応する佐天さんだが、何気に酷いこと言ってるような気がするのは気のせいだろうか。
「まぁ、取り敢えずウチは普通のパジャマで良いわ」
そう言って俺はディスプレイされているピンクのパジャマとは色違いの、緑色がベースになった花柄のパジャマを持って鏡の前へ行く。合わせてみても特に子供っぽいといった違和感は感じないので、姫羅のパジャマとしてはこれで良いだろう。
「神代さんがそれで良いんだったら別に良いんじゃないかな。あっ、そうだ。私は水着見てきますねー」
「それなら佐天さん、こっちですよー」
佐天さんがしゃべっている途中で御坂さんの様子に気づいたらしく、急にこの場から離れる口実を作ったら、うまいこと初春さんがそれに乗っかってくれたようだ。そして、御坂さんの方は明らかに俺をうらやましそうに眺めていた。
「神代
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