第四十二話 覚醒
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ハンターベースの医務室ではゲイトがエックスとゼロの容態を見ていた。
エイリア「ゲイト…」
ゲイト「やあ、エイリア。お疲れ。」
エイリア「ええ、これ…差し入れよ」
エイリアがゲイトに手渡したのは、紙コップに入れられたコーヒーである。
甘い物は嫌いではないために疲れている彼には砂糖とミルクをいつもより少し多めに入れておいた。
ゲイト「すまないね…」
ゲイトは礼を言うとコーヒーを一口啜る。
エイリア「ごめんなさい…私も何か手伝えたらいいんだけど……」
ゲイト「構わないさ。君は僕とは比較にならないくらい多忙なんだから。多忙の君に手伝わせたら僕がエックスに殺されるよ」
エイリア「ふふ…」
ゲイトの冗談にエイリアも笑みを浮かべた。
こうしていると昔に戻ったような錯覚を覚えた。
ゲイト「それにしても…厄介なウィルスだったよ。最新型のシグマウィルス…自己進化、自己増殖、自己再生の能力を持つシグマウィルスのワクチンの作成には流石の僕も骨が折れたよ…」
エイリア「また…シグマの仕業なのかしら」
ゲイト「そうなんじゃないか?ご多分に漏れず、さ」
過去の戦いは全てシグマが元凶であった。
人類に反旗を翻した最初の大戦から全てが…エックス達の長い戦いが始まった。
今では世界を破壊するために蘇る邪悪なる覇王にして死神。
彼は人もレプリロイドも関係なく、全てを滅ぼそうとしている。
ゲイト「それよりももっと気になることが分かったんだ」
エイリア「え?」
ゲイト「今回改めてエックスとゼロを解析したんだけど…彼らの出生が遂に分かったんだよね。まあ、大体予想は着いてたけど」
不敵な表情を崩さぬ彼には珍しく、真剣な表情を浮かべていた。
自然にエイリアも気を引き締めた。
ゲイト「エックスとゼロは…彼らは100年前の天才科学者、Dr.ライトとDr.ワイリーの最後の作品なのさ」
エイリア「…………」
ゲイト「君はエックスからある程度は聞いていただろうけど。彼らのメモリーを調べていたら、僅かに残っていたんだ。制作者の情報がね。エックスにはDRN(Doctor Right Numbers)。ゼロにはDWN(Doctor Wily Numbers)と刻まれていた」
西暦20XX年に生きた科学者の名前だ。
化学技術が発展した現在でも、2人の名前はレプリロイド工学史に存在する。
2人が開発した技術は未だに解明出来ない部分が多い技術であった。
レプリロイド研究員だったエイリアも、2人の天才の存在を耳にしている。
それどころか、彼女は“禁断の地”に侵入したイレギュラーを処分したことがある。
Dr.ライトとDr.ワイリー。
2人はレプリロイド工学を究める者達に
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ