妖精亭-フェアリーズハウス- part1/王女への謁見
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であること、自分がかつて怪獣と戦う組織にいたことを明かした。自分が主にどんな敵について詳しいか、そして対怪獣対策における特技などを説明した。ただ、テファの正体についてはやはり明かさない。召喚した人間がどのような人物か、それをアンリエッタから尋ねられたものの、いかに王女といえど明かすことはできないと断った。これについてルイズが目を細めたが、一度ウエストウッドにあらかじめ来訪したことがあり、その理由を知り今でも隠すことにしたので堪えた。だから彼の正体がネクサスであることも隠しておいてあげた。感謝しなさいよね!と心の中で付け加えながら。アンリエッタも、他人のプライベートに踏み込もうとしたと思い、謝罪を入れたがシュウは気にしなくていいと言った。
「では、あなたにならあのゴーレムに変形する飛行兵器を調べることが可能なのですね?」
「私と平賀才人専用の回線を繋ぐことができれば、すぐ互いに連絡を取り合うことができます。僭越ながら、あの飛行兵器を私に調べさせていただきたい」
タルブの戦いで回収した、あの飛行兵器ジャンバード。一向にどんなものなのかも判明していない今、それを知るすべを持つ人間の力は絶対に欲しいところだ。
「現在アカデミーがあれと怪獣の死骸の調査研究を行ってますが、本来神学の研究にいそしむ彼らにとって初の試みですから難航しております。でも、ルイズから強い信頼を勝ち取ったサイトさんが信頼を寄せるほどの方です。その方に、あのゴーレムを調べる理解力と分析力などがあるのなら、その手を借りて我々も知っておきたいのです」
そういって、アンリエッタさっきのルイズと同様に、用紙に書き記すと、それをシュウに手渡した。
「ミスタ・クロサキ。これをアカデミーの方にお見せしてください。私の権限であなたにレキシントン号とゴーレムの解析・分析を許可します。必要なものがあればなんなりと」
「ありがとうございます」
ふう…とサイトは息を吐いた。これで城でやることだけは済ませておいた。
「早速、一つぶしつけな頼みがありますが…お許し願えますか?」
「なんでしょうか?どうぞ」
「私は召喚した主の一家を養っています。しかし頭数が多くて、どこかの店に雇って働いた程度の給金ではとても足りません。差支えなければ、十分な給金をいただきたい」
「な!」
それを聞いてルイズがシュウに対して目つきを変える。アンリエッタも、平民が直接王族である自分に金をくれとせがむことが初のことなため、目を丸くしていた。アニエスとミシェルもシュウの無礼ととれる態度を目の当たりにして剣の柄に手をかける。
「あんたね!姫様があんたに栄誉ある仕事を与えてくださったのに、金をよこせだなんて無礼も甚だしいわ!」
さも当然のように言ってのけるルイズ。が、テファの使い魔としてやっているシュウとしては、その常識は邪魔
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