妖精亭-フェアリーズハウス- part1/王女への謁見
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先には、先のとがった牙のようなものが生えていた。娘は貴族に向かって叫び。
「貴族様、話が違います!お父さんを許してくれるって言ったじゃないですか!」
「確かに言った。だが、それはあくまで私への暴言をお前の娘を渡したことで許したまでの間。その後に私の服を汚したことは別件よ。一体貴様らの全財産の何倍の金をつぎ込んで買ったと思っている。下賤な輩の分際でよくもこの私に汚れを…やれ!!」
貴族は少年に命じると、少年の影から生えた尾のようなものが、平民の男に向かって振り下ろされた。
「う、うわあああああああ!!!」
次の瞬間、路地裏の路面上に血が飛び散った。
「お父さん!!いやあああああ!!!」
目の前で父親の惨状を見せつけられた娘は父のもとに駆け寄ろうとしたが、兵たちに無理やり押さえられ、そのままその貴族の屋敷へと連れ込まれてしまった。
その事件の翌日、奇跡的にも父親は生還したが、未確認の猛毒に侵され余命わずかという残酷な宣告を下されることになった。
復活したノスフェルとフログロスは見事二人のウルトラマンに倒され、トリスタニアの街に再び平和が戻った。だが、これまでの危機の連続から、誰もがこう考えたに違いない。
『この平和はあくまで一時限りのもので長くは続かない』と。
ノスフェルとフログロスが撃破されたのを、見届けていた者がいた。ロンディニウムにて白髪の大男と共にいた、黒いマントの女だ。ただ、背が多少高くみられることからサイトたちの前でファウストに変身した女とは違う人物だ。
「まだ未熟さが垣間見えるけど、将来性に富んでいるようね」
二体の巨人たちを見上げながら彼女は呟く。
「でも、我が計画の邪魔はさせない。たとえ、宇宙の秩序を守る者が敵でも、邪魔をするなら…」
と、彼女は言葉を切る。背後に別の人間の気配を感じたからだ。
「よう」
その男は、ロンディニウムの宮殿にて彼女と共にシェフィールドと会話していたあの大男だった。
「何か用かしら?」
「何、遊び仲間の様子を見に来たのさ」
「あなたにしては珍しいわね」
「人を『焼く』以外の楽しみを知ったおかげかもな。くく…」
人を焼く、冗談でいうにしても笑えないことを平然と、それも本気で楽しんでいるかのように言ってのけるその男に、女はフードの下で嫌悪感を感じ、眉を潜めた。
二人のウルトラマンが変身を解くためにちぢんでいくのを見届けると、黒いマントを翻しながら、女は街の中へ消えて行った。一方で、男は飛び去っていく巨人のうち、ネクサスの方を興味深そうに見ていた。
「銀色の巨人、か…」
楽しみの一つを見つけて満足したのか、彼はニヤッと笑ったのち、彼もまた街の中へと消えて行った。それも、歩きながら半透明になって…。
ルイズがゼロたちとビーストの戦いで負傷したと
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