マクロスF
0803話
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……」
数秒前の怒りはどこに消え去ったのか、影槍に縛り上げられたままじっと俺の顔へと視線を向けてくる。
覗き込むようなその視線が数秒。そして何かに思い当たったのか、息を呑む。
「お、お前……まさかア」
「はいそこまでだ」
再び指を鳴らして影槍を作り出し、修羅の顔面を押さえるようにして強引に口を閉じさせる。
どうやら俺の事を知っていたらしい。いや、修羅であると考えればそれ程不思議な事じゃ無いか。
「さて、俺が誰だか分かったところで改めて問おう。まだここで暴れる気はあるのか? もし止めろと言っているのに、それを止めないようならこちらもそれ相応の態度を取らないといけないんだが?」
「……んー」
ああ、そうか。影に口を押さえられて言葉を喋る事が出来ないのか。
再び指を鳴らして、修羅を押さえつけていた影槍を解除する。
「これで喋れるだろう。で?」
「……分かった」
短く頷き、魔法使いの方は俺との実力差をはっきりと理解したのか、特に何も言わずにそのまま去って行く。
これでOKっと。
「あんたが帰ってきてるって噂では聞いてたが……こんな場所で会えるとは思わなかった」
「そうか、まぁ、フェイトやアルティス辺りなら知ってるけどな。とにかく、魔法界でストレス発散するのはいいが、周囲の迷惑になるような真似はするな。どうしても暴れたいのなら、闘技場で戦え」
それだけを告げ、まだ何か言いたげな修羅に背を向けてマリューの元へと向かう。
「お疲れ様。……今夜は期待しててね」
笑みを浮かべて俺を出迎えるマリュー。
そしてその言葉通り、この日の夜は色々と激しい事になる。
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