祈る者
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「お兄ちゃんとシオンくんなかなか映らないねー」
「ほんとですねキリトさんとシオンさんことだから、てっきり最初から飛ばしまくると思ったのに」
「そうだねぇ。シオンとか特に、ね」
「アイツはスイッチ入ったら止まらないからねぇ・・・」
リーファ、シリカ、エリーシャ、リズは立て続けにそう言うと、後ろからクラインが付け足した。
「いやいや、ヤローはああ見えて計算高ぇからな。参加者がテキトーに減るまで、どっかに隠れてる気かもよ?」
クラインがそう言うとリーファたちと並んでソファに掛けていたアスナは苦笑しながら答えた。
「いくらキリトくんたちでもそこまでしないわよ。たぶん・・・」
するとアスナの肩に乗るユイが羽をぱたぱたさせながら言った。
「そーですよ、パパとにぃにならきっと、カメラに映る暇もないほど一瞬でフイウチしまくりです!」
「あっはは、それはありそうね。しかもキリトにいたっては銃じゃなくて剣でね」
ユイの言ったことにリズは笑いながらかえした。
画面には複数の戦闘が中継されているが、中央にはペイルライダーとダインの戦闘が中継されていた。
優勢なペイルライダーを見てリズは指を指しながら言った。
「おー、あの人強いねー」
「うん、地形と自分のスペックを最大限に活かしてる」
そう言っている最中にペイルライダーとダインの決着はペイルライダーの勝利という形で終わってしまい、ダインには【DEAD】のエフェクトが表示された。
しかし、それからすぐにペイルライダーはばったりと倒れ混み、右肩には電磁パルス弾が撃ち込まれていた。
「何アレ・・・?」
「まるで風魔法の《封電網》みたい・・・」
カメラの視点がペイルライダーに切り替わると視線の先には黒いぼろマントを纏ったプレイヤーが近づいているのが分かった。
ペイルライダーの目の前に立つと、ぼろマントはペイルライダーに拳銃を向ける。
引き金を引こうとしたその時、ぼろマントの手に何かが当たったように見えた。直後、画面は黒煙とノイズに包まれた。
「ちょッ、何!?」
「あれは・・・プラズマグレネードという携帯武器ですね」
「グレネードって、んなもん何処から?」
「ッ!あそこです!!」
シリカが指差した先にはアングルが切り替わったモニターに映る一人のプレイヤーが立っていた。
白髪に紅と蒼のオッドアイ、その容姿はまさしく皆が知っている者だった。
「シオン・・・!?」
「シオンくん、まさかあそこから当てたの?」
「相変わらずとんでもないわね・・・」
「でも、何でしょう?シオンさん、険しい顔をしています・・・」
「いや、険しいっていうより・・・」
すると突然
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