祈る者
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”にはなれない・・・。」
「シオ・・・」
「だから俺は・・・俺の周りにいるやつらを護れる守護者になろうって思った」
「守護者・・・?」
シオンは頷くと更に続けた。
「“半径3m以内に大切なものは全部ある”」
「えっ・・・?」
「偉大な先人の言葉だ。大切なものは、意外と近くにあるもんなんだって」
「大切な、もの・・・」
「“仲間”───勿論お前もその一人だ、シノン」
「私も・・・?」
シノンが聞くと、シオンは肯定した後立ち上がり、シノンの正面に回った。
「俺が大切だって思うものは全部俺の領域の中だ。誰にも傷つけさせはしない」
「・・・・・」
「安心しろ、お前が本気で殺されそうになったら護ってやる。俺が、“俺たち”が!」
「シオン!」
監視をしていたキリトとアリアが衛星スキャンを終えて戻ってきた。
シオンは待っていたかのように二人に言った。
「状況は?」
「残りは私たちを含んで6人、死銃と闇風、あとは私たちよ」
「殺されたのは?」
「・・・ペイルライダーと、更に一人」
「そうか・・・」
シオンは立ち上がると、三人に告げた。
「お前ら、ここから先は命を懸けた闘いだ。一つのミスも許されない、だから聞く。“最後まで、生きることを諦めないでいられる自信はあるか?”」
「「「ッ・・・!」」」
それを言ったシオンの目を見て三人は息を飲む。
「シオン・・・」
「俺には過去も、未来も変えられない。一人じゃ何も変えられない・・・だから!」
シオンは額を地面に叩きつける。
「俺に!“今を変える力を貸してくれ!!”」
シノンは彼の信念を、心を感じ取った。
真っ直ぐで、諦めが悪くて、説教するし、心を見透かされたような口を利く。
まるで五年前、私を助けたあの人のように───
『いや、だからこそ、私は・・・』
憧れたのだ、その・・・心の強さに───
「そう言うってことは、何か策があるってことだよね?」
「アリア・・・」
「とことん付き合ってやるよ、シオン!」
「キリト・・・。あぁ、ある!」
キリトとアリアが同意する中、シノンは静かに立ち上がった。
「シノン・・・」
「私はあなたほどアイツに立ち向かえない、心も強くない。でも、私はこんなところで死ぬわけにはいかない!!」
その言葉にシオンはニヤッとする。
「・・・上等ッ!」
「それで、どうするんだ?」
キリトの問いにシオンは・・・
「あぁ、まずは・・・」
シオンが提示した作戦は皆の表情を変える。
「お前、正気か!?」
「今さらま
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