第二章
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た。それから俺に顔を向けてきた。
「それじゃあまた」
「踊るのか?」
「踊りましょう」
今度ははっきりと言ってきた。
「一緒にな」
「そうだよな。これでラストダンスのつもりだったけれど」
どうやらそうはならないらしい。俺達は話をしながらそれを思った。
「またな」
「そうね」
彼女はまた応える。
「一緒にね」
「ああ、一緒にな」
「不思議よね」
彼女は苦笑いを浮かべてきた。
「別れるって決めたのに」
「そうだよな、今さっきまでそのつもりだったのに」
俺も苦笑いになった。苦笑いのまま話を続ける。
「それがな」
「これからまた何があるかわからないけれど」
「けれどまた一緒に」
「踊りましょう」
俺達は頷き合った。そのままパーティーを楽しむ。
ラストダンスはラストダンスにならなかった。そのまま楽しいダンスになる。俺達は別れることなくこれからも一緒にダンスを踊ることにした。
ラストダンス 完
2007・1・7
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