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FOOLのアルカニスト
敵対者の契約者
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ットである。複数のペルソナを使えるという強みは、敵に応じてその耐性・スキルを変化させられるということにあるからである。『FOOL(愚者)』のアルカナに属するペルソナの耐性は共通して非常に優秀だが、同時に弱点でもある。なにせどのペルソナも耐性が一緒なので、ペルソナチェンジしても、スキル面でしか優位に立てないということだ。これならば、まだ『PERSONA2』準拠の普通のアルカニストの方がましである。

 「なんだよ、それ……。じゃ、ここに来る意味がないじゃないか」

 「早とちりされませぬよう、私の説明が悪かったようで申し訳ありません。貴方は確かに大アルカナ(・・・・・)は『FOOL(愚者)』以外は使えません。しかし、小アルカナならば話は別です」

 「小アルカナ?それって、確か変異で……」

 「本当に良くご存知だ。そう、『ROD(杖)』『CUP(杯)』『SWORD(剣)』『PENTACLE(金貨)』、いずれも普通の方法では召喚することもできず、目にすることもない小アルカナのペルソナです。彼らはいわば突然変異から生まれるものですからな」

 「だが、そもそも合体魔法がないと変異は無理だろう。それにそもそもこの世界のペルソナ使いに合体魔法が使えるかどうか……」

 変異という現象を起こす為の合体魔法という概念がそもそも『PERSONA3』『PERSONA4』にはない。
『PERSONA3』には一応ミックスレイドというものがあるが、あれは『ワイルド』にだけ許された特権だろう。己にできるとは透真には思えなかった。

 「ご安心を。言ったでしょう、貴方は真なる『FOOL(愚者)』たる旅人だと。旅には、知恵たる『ROD(杖)』、武力たる『SWORD(剣)』、路銀であり糧の源たる『PENTACLE(金貨)』が必要であり、『CUP(杯)』とは聖杯、旅路の果てに至るものだ。ゆえに、貴方は変異によらず、少々変わった方法ではありますが、彼らを呼ぶことができます。それに変異の方法もないわけではありません。魔法を使えるのは何もペルソナに限ったことではないのですから。
 とりあえず変異の方法はともかく、これをお持ち下さい」

 そういうとテーブルに絵柄を描かれた4枚のカードがいつの間にか現れていた。
 一つは剣、カードの10分の1程が色を取り戻している
 一つは金貨、カードの半分ほどが色を取り戻している
 一つは杯、色を完全に取り戻している
 一つは杖、色を完全に取り戻し、光り輝いている

 「これは?」

 「これは小アルカナのペルソナを召喚するために、貴方が用いる媒介となるものです。貴方の行動、旅路に応じて、それらは色を戻していき、相応しい力量を持ったときに、光り輝きます。
 どうやら、1つ旅を終え聖杯に達されたようですが、『C
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